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重い空気で、息をするのが精一杯だったとき。
理子が部屋に入って来て、三橋くんに駆け寄った。
「三ちゃんやめて！敵う相手じゃない」
「とは言えお前が敵う相手でもないから下がってなさい」
「そこで私の出番だ」
ここに居る誰でもない声がして、皆が一斉に扉の方を見ると、胴着を着たパンチパーマのおじさんが登場した。あれは……。
「理子パパ……！」
「お父さん！？」
私と三橋くんの声が被る。
「Aちゃん久しぶりだね、こんな危険な場所で合うなんて。それにしてもなして君は開久の番長の隣に居るの？ねぇ？」
理子パパ、テンションが相変わらずだ。
「それは気にしないで大丈夫ですよ」
「あ、そう？……でー、金髪。お前にお父さんと呼ばれる筋合いはない。さてー、子供の喧嘩に親が出ちゃダメでしょうよみたいな格言もあるが、私もこの金髪に恩がないこともない。」
そう言いながら、理子パパは三橋くんと理子の隣を通り過ぎ、智司さんに近づいた。
「そこの学生。この、赤坂流道場の道場主が相手だ」
理子パパがこんなに頼もしく見えたのは初めてだ。
「頑張って、お父さん！」
「いやお父さん、あのー」
応援する理子と、止めようとする三橋くん。
「もとより武術とは、このような喧嘩に用いられるものではない。しかし、正義の鉄拳という言葉があるように」
話しながら更に一歩ずつ近づいて来た理子パパのお腹に、智司さんは素早く重い突きを入れた。
私は思わず開いた口を手で塞ぐ。
「だぁーーーい！！！じぇじぇじぇーーーい！！！」
「邪魔だジジィ……」
すごい叫び声を上げた理子パパに、智司さんは低く唸った。
それでも余裕な理子パパは、笑い始めた。
「この程度の突きで、私を倒せると思ったか」
「何ィ……？まともに入ったぜ」
智司さんが驚くと、理子パパはまた笑い始めた。
「ハッハッハッハッハッハッハッハッ……ハッハッハー、ハッハッハー♪」
笑い声が歌に変わった瞬間、私は堪えきれず吹き出してしまい、全員の視線が私に集まった。
「スミマセン……」
両手で顔を覆って笑いを堪えながら、私は一応謝った。
「入った……確かに入った……」
理子パパは余裕な顔でそう言った後、変な動きをしながら後ろに下がる。
「しかし、一旦後退したと見せかけて、倒れる」
「お父さーん！！」
理子パパは伊藤くんの膝を枕にして倒れ、理子は理子パパに駆け寄った。
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こいずみ(プロフ) - 青龍 葵さん» コメントありがとうございます！返事が大変遅くなりましてすみません、、！！久しぶりに更新しました。またお楽しみいただけると幸いです！！ (2021年10月21日 23時) (
レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 更新を楽しみにしてます。 (2021年5月3日 5時) (レス) id: e10675e39d (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - hiroさん» ありがとうございます！！ (2020年8月18日 11時) (レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
hiro - とても面白かったです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年8月14日 1時) (レス) id: ed14337de3 (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - 豫さん» 果たしてお家デート(？)なのでしょうか！！笑 きゅんきゅんしていただけて嬉しいです〜！！ (2020年8月8日 1時) (レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こいずみ | 作成日時：2020年7月31日 16時
