歪んだ世界であなたとわたしと。

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明智吾郎 / 後

「 ねえ、どさくさに紛れて匂い嗅がないでくれない？」

満員電車で人の波に押しつぶされる二人。明智は心底嫌そうな表情をしながらもAの壁となってくれている。身長差のため、Aの目の前には明智の胸があり、そこからダイレクトに彼の匂いが伝わる。その匂いの心地良さに気を取られていると、明智にそう言われてしまった。「し、仕方ないじゃん…好きな人の匂いなんだから」彼に指摘されたことに恥ずかしがりながら言い訳をするA。明智は言葉にこそしないが、Aのそんな姿を心から愛おしいと思っている。「…なら、帰ったら僕の服を一つあげようか？」Aをさらに照れさせるための言葉だった。もちろん彼は冗談で言ったのだが、Aは本気にしてしまったらしい。「え、欲しい。約束ね！」と目を輝かせている。後に引けなくなってしまった明智は「はぁ…」とそれはそれは長いため息をついた。


◇◇◇

リクエストありがとうございました！恋人と満員電車に乗るってシチュエーション最高ですね…！みんなに沢山イチャイチャしてもらいました。キュンキュンして見て頂けたら嬉しいです。

また、お知らせです。お話がいっぱいになってしまったので今日、または明日に続編を公開します。そちらでも変わらずリクエストを受け付ける予定ですので、引き続きよろしくお願いします🙇‍♀️

追記
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