歪んだ世界であなたとわたしと。

ラッキースケベされてみた【リクエスト】 ページ39

事故でAの胸を触ってしまった…！

雨宮蓮

「…柔らかかった。」

その言葉が口から出てはっとする。事故とはいえ彼女の胸を触ってしまった。本来ならここで弁明や謝罪の言葉を紡ぐべきだが、蓮の口から無意識に溢れ出たのは正直な感想だった。「あ、えと…」度胸はライオンハートであるとはいえども彼はまだ高校生。我に返った後でたじろがない筈がない。一方、胸を触られてしまったAは嫌、というよりもむしろ違う感情が芽生えつつあった。「…触りたい？」図星、といった様子で肩を揺らす蓮。うぐっ、と言葉に詰まる。そんな彼から目を逸らし、Aは頬を赤らめた。「二人きりの時なら、いいよ」彼女のそんな甘い言葉に今度は蓮の顔が赤くなってしまった。

坂本竜司

「わわわ、わざとじゃねえっ！」

必死に弁明する竜司。いつかは触ってみたいとは思っていたものの、それは確実に今ではない。事故だとはいえ、自分の行動で彼女に嫌われるということは何としても避けたかった。慌てた竜司をよそに、Aは彼から触れられた胸に手を当てる。ドキドキが止まらない。好きな人から触られるってこんな気持ちになるんだ、と彼の意に反して好意的な感想を抱いていた。「怒ってる、か？」黙ったままのAの様子を怒っているゆえだと勘違いしてしまったらしい。Aはしゅんと項垂れている彼に笑顔を向ける。「怒ってない。竜司からされることは全部嫌じゃないよ」そう言うと竜司の顔に火が灯る。今度はちゃんとお願いしてから触らせてもらおうと、心の中で小さな決意を抱いた竜司だった。

""→←"""

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す