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明智吾郎 / 前
「 …これは想定外だ。」
恋に落ちるメカニズムは知っている。だからそれを避けるような行動をしてきたつもりだったが、一瞬の内にしてその努力は無に帰してしまった。自分の言葉や行動で笑顔になる彼女の姿を見て、胸の高鳴りを感じたのだ。これは紛れもない、本当の感情だ。「どうしたの、吾郎。調子悪い?」と僕の前で首を傾げるAが、僕の拍動の制御権の全てを握っている。ここまで感情に左右される自分は初めてで、いっそ面白いまであった。だが、振り回され続けるというのは癪だ。ならどうするか。決まっているだろう。「実はかなり調子が悪くて。でもAが抱きしめてくれたら治るかも。」彼女の頭を僕でいっぱいにしてやる。
明智吾郎 / 後
「 さいっ…あく… 」
前々からその前兆はあった。彼女を目にする回数が増えたし、不整脈になる頻度が多くなっているように感じていた。だがそれは、自分が彼女を無意識に目で追っているからであり、彼女の姿を見てドキドキしていたからであった。つまるところ、これは恋だ。自分の人生において絶対に経験することがないだろうと考えていたことがその身に降り掛かってきた驚きに、明智はため息をつくことしか出来なかった。この感情を捨てようとしても、彼女のことを頭で考えた段階で手遅れになってしまう。もう、開き直るしかないな。明智は隣に座っているAの顎をくいっと持ち上げた。「 …ばーか。」好きな子の前では何を言っていいか分からず、そんな言葉を放ってしまう。初めての恋に少し不器用な明智に、いつしかAも翻弄されてしまう。
取り合いされてみた【リクエスト】→←ペルソナ男子の恋を自覚した瞬間
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すみれ(プロフ) - ユウナさん» そう言っていただけて本当に嬉しいです!少しでも占ツクでこの界隈盛り上げられるように、これからも頑張ります!また何かリクエストなどありましたら気軽にコメントしてください☺️ (12月28日 1時) (レス) @page49 id: 945d36a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 書いて下さりありがとうございました!ペルソナの夢小説は少ないのでとても読んでいて楽しかったです!! (12月28日 0時) (レス) id: 4c6d2ce850 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 澪さん» コメントありがとうございます!二度目のリクエスト、とっても嬉しいです。続編にてそちらの内容を書かせていただきます。完成まで少々お待ちください💭 (12月27日 23時) (レス) id: 945d36a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 2度目のリクエスト失礼します!「彼らに歌ってる姿を見られた」をお願いしたいです!!ゆっくり更新頑張って下さい! (12月27日 22時) (レス) id: e3ab6e516d (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - あにゃさん» コメントありがとうございます!解釈一致と言っていただけて本当に嬉しいです♡ もう少しでお話がいっぱいになりそうなので、続編移行した後で一番最初に書かせていただきます。完成まで少々お待ちください💭 (12月26日 21時) (レス) id: 945d36a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2023年9月10日 17時