第四百五十三話 複数ペルソナ ページ46
敵を無事打ち倒すことに成功したが、何故かみんなからの視線を感じる。「どうしたの？」と言って首を傾げると、全員を代表してモナが私に言った。
「 シドウの時から思っていたが…リティは複数ペルソナを扱えるのか？」
「 え？」
「 『エアリエル』と『キャリバン』を使い分けてただろ。」
複数ペルソナ、ということはジョーカーと同じ能力なのかということだろう。いやいや、と私は手を横に振った。私にあんな凄い能力が備わっているわけがない。ペルソナと対話し、自らの力にする能力なんて。
「 ジョーカーのとは違うよ。うーん…言葉にするなら、元々ひとつだった子がそれぞれ違う力を持って、分かれて出てきたって感じ。」
「 …なんだか、不思議な力だね。私の『ミラディ』が『アスタルテ』に変わったのとも、また違うような。」
「 ペルソナについてもわかんないこと多いよね。でも、今日でお別れになっちゃうから考えてもだよね… 」
そうだ、怪盗でなくなるということはエアリエルとキャリバンとお別れをすることにもなるのだ。
『 エアリエル。お前の新たな主は実に面白い。
あの戦いの時に語りかけてきた、エアリエルでもキャリバンでもない誰か。彼にも会えずじまいなのか、と私は少し落胆する。ペルソナの力を失うのは、怪盗としての居場所を失うのと同じくらい悲しい。
受け入れていかなければならないことが沢山だ。ここの牢屋にいる人々はそういう辛いことから逃げ出したかっただけなのかもしれない。
「 先を急ぐぞ。」
それでも私たちは前に進まなければならない。どんなに時間がかかったとしても、少しずつ受け入れて前に進まなければならない。それがきっと、生きるということだ。
◇◇◇
「 なっ…あんたは…！？」
仕掛けを紐解きながら最下層を目指して進み、また同じような牢獄を見つけた。そこにいる人々を見てみると、私たちと関係の深い人物の姿があった。
「 か、鴨志田！？」
「 せん…っ、いや…斑目… 」
「 こっちは金城よ。」
「 もしかして、奥村シャチョーも…！？」
私たちが改心させてきた人々だった。だがそこ奥村社長の姿はなかった。
「 お父様は…もう、居ないから。」
現実世界で死んだ人はシャドウも消滅する。
「 …ごめん。」
「 ううん。そんな事より、あれを見て。」
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すみれ(プロフ) - をしすさん» ありがとうございます！素敵と言って貰えるような作品に少しでもなっていたことを心から嬉しく思います。また描いていただいたイラストの素晴らしさを共有できて良かったです..！これからの展開も楽しんでいただけるように頑張りますので、楽しみにお待ちください♡ (11月4日 7時) (
レス) @page50 id: 945d36a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
をしす - (文字数に収まらなかったのでここで失礼します…長文失礼しました) (11月4日 4時) (レス) @page19 id: 79c0c3fdd7 (このIDを非表示/違反報告)
をしす - やっぱり好き…。すみれさんの書くお話はどれも素敵すぎて読み終えた時に不思議な高揚感があります！そんな時にむぎさん、めもりさん、まりりさんの激カワイラスト達を見たらいてもたってもいられずコメントさせていただきました！これからも応援しています。 (11月4日 4時) (レス) @page19 id: 79c0c3fdd7 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - もみじさん» ありがとうございます🥹久々のコメントがとても身に染みます…！オリジナルの部分を今回はかなり挟んだので、皆さんにどう思われるか少し不安でしたが、そう言っていただけてすごく嬉しいです。この先の展開も楽しんでいただけるように頑張ります！ (9月11日 7時) (レス) id: 945d36a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前からこの作品が大好きです！話の構成がとても上手で、特に『運命を変えろ』のお話はワクワクしっぱなしでした…！！獅童戦やその先の展開がすごく楽しみです。作者様のペースで更新頑張ってください。陰ながら応援しています！ (9月11日 7時) (レス) id: be2598a382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ | 作成日時：2023年8月19日 11時
