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鼻の頭と目を真っ赤にして、またへらりと不器用に笑ったあみに俺は軽く死にたくなった。
やめろ、やめてくれ。俺は、そんなに綺麗な人間じゃない。
だって俺はこうやってお前が傷つくことを。俺の隣で泣くことをわかっていて。わかっていて、美紅と輝を応援したんだ。
だからそんな期待させるようなこと、言わないでくれ。
これが俺の望んだ未来だった筈なのに、自己嫌悪が胸を抉ってどうしようもなく苦しくて。痛くて。
｢ごめんね、変なこと言って。私そろそろ帰るね。話聞いてくれてありがとう｣
｢・・・まぁ、応援はできねーけど頑張れ｣
｢ひっどい。拓朗くん辛辣ー｣
ぐすっ、とまた鼻を啜ったあみに、｢帰ったら目冷やせよ。あんまこするなよー｣とかなんとか言って手を振った。
応援しない理由は、出来ない理由はただの我が身可愛さで。どうしても捨てきれないあみへの恋心で。
あぁくそ。
｢胸糞悪ぃ｣
知らぬ間に俺はぽつりとそう呟いて、教室を出た。
かっこ悪くて弱い自分に、吐き気がした。
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｢・・・くろおさん｣
｢うおっ！！？ビビったー何だ赤葦か。うわめっちゃビビった｣
｢聞きました｣
無表情でそう淡々と答えるのは、輝と同じく父親が父さんや母さんと友達だった赤葦 京花だった。
他校の、しかも高校の前で何をしているのか。つーかナンパされんぞお前美人なんだから。と素直にそう言うと赤葦は顔を真っ赤にしながらもにょもにょと呟いた。
｢・・・ち、ちょっと黒尾さんに用があって。ていうか生まれてこの方ナンパなんてされたことないのでご心配なく。お世辞も結構です｣
｢ツレないねぇ｣
くつくつと喉の奥で笑うと、思い切り眉を顰める赤葦。
｢そんな怖い顔すんなって。傷心中のおにーさんを労りなさい〜｣
｢・・・傷心中、って｣
｢それより用って何？お前今年受験生だろ大丈夫かよー｣
｢大丈夫です頭撫でないでください｣
あ、ヤベ。ぽろっと口にしてしまった真実を慌てて隠すように話題を変えてわしゃわしゃと黒髪の猫っ毛を撫でてやると、その死んだ黒目を迷惑そうに細める赤葦。おもしれー猫みてぇ。
｢で、用って何？｣と再度問うと、赤葦はキーホルダー1つついていない中学校指定の鞄をあさり、何かを取り出した。
｢・・・カップケーキ、どうぞ｣
｢は、｣
｢嫌いでしたか｣
｢え、あ、いや違うけど、｣
｢じゃあ何ですか｣
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初花love洸水哲蒼(プロフ) - とっても面白かったです！(*´ω｀*) 番外編の短編心がポカポカになりました〜 (2016年3月20日 23時) (
レス) id: d6c4fa5195 (このIDを非表示/違反報告)
星夜 - 完結からしばらくたってるのに、メッセージ書いてすみません！すごくおもしろくて、きゅんきゅんしました。あの、もしかして、もちづきさんって、ピクシブのこけし屋さんの作品見てたりします？似たような所がいくつかあったので。 (2015年7月24日 8時) (レス) id: 83dc7d9026 (このIDを非表示/違反報告)
クロヅキ - 完結お疲れ様でした。この作品に出合えて本当によかったっ！これからも応援しています！！ (2015年4月30日 17時) (レス) id: c79d2db9c3 (このIDを非表示/違反報告)
リア充バルス - 完結おめでとうございます。私にとってこの小説はいじめられっ子の私の唯一の支えだったと思ってます。そして、チョコちゃんやyukaちゃんと仲良くなれたきっかけで大変お世話になりました！これからも応援していますね;_; (2015年4月29日 7時) (レス) id: 68591afdd0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーま - yukaさん» ホントですね！消してしまったんでしょうか… (2015年4月27日 1時) (レス) id: 52d7b185f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちづき。
| 作成日時：2015年2月18日 17時
