彼の相談。 ページ11
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一方その頃、夜久家。
家主────夜久衛輔は、友人である黒尾鉄朗から相談を受けていた。
それは、
｢・・・プロポーズってどうすりゃいいんだ｣
【プロポーズのタイミングがわからない】
というものらしい。
無論まだ結婚なんてしていない夜久は、至極真面目な顔で問うてきた黒尾にため息を吐いた。
｢いや何で俺が経験したことないことを相談すんの？｣
｢・・・信頼？｣
｢いらん｣
ばっさり。身も蓋もない言い方で切り捨てた夜久に、がっくりと項垂れる黒尾。
黒尾たちが高校三年間で築き上げてきた信頼を｢いらん｣の一言で片付けられるところは、ある意味流石である。
黒尾は少しぶーたれながら、煙草に火をつけた。悩んでいるときに煙草を吸うのは彼の癖なのだ。
ふう、っとどこか妖艶に紫煙を吐き出しながら、黒尾は目を細めた。
｢・・・俺だって結婚してーけど、どうやって切り出しゃいいんだよ｣
｢いや前その絶好のチャンス捨てたのお前だろ｣
｢そうだけど！！｣
だん！！とテーブルを叩いた黒尾を白い目で見つつ、夜久はまたため息を吐いた。
黒尾はどうやらAが黒尾に言わせてもらった形にするのは嫌らしい。
ならとっととプロポーズなりなんなりすればいいのに、と夜久は思うが、そこは黒尾。他人よりちょっと。ほんのすこーーーし素直になれない性格なのだ。
｢・・・別に、軽く結婚しよーぜって言ったらいいんじゃねーの｣
｢いや、それはなんか・・・一世一代の告白みてーなもんだし、軽く言うのは・・・｣
｢ならとっとと言えよ！｣
遂に堪忍袋の緒を切らせた夜久が、拳でテーブルを叩く。と、もにょもにょと言い訳らしきものを呟く黒尾。
あーーーこいつめんどくせぇな！！！知ってたけど！！！！朝比奈趣味悪い！！！！
というようなことを言えば｢ちょ、ひどい。夜久くんそれはひでーわ。黒尾くん泣いちゃうわ｣めそめそと泣き真似を始める黒尾。
｢・・・ま、言えるだろいつか。黒尾だし。何とかなるなる｣
｢お前今考えるのめんどくさくなって放棄したよな？な？？｣
｢だってお前めんどくさい。朝比奈が可哀想｣
｢わ、わかってるけど言えねーんだよ！｣
｢へーへー｣
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初花love洸水哲蒼(プロフ) - とっても面白かったです！(*´ω｀*) 番外編の短編心がポカポカになりました〜 (2016年3月20日 23時) (
レス) id: d6c4fa5195 (このIDを非表示/違反報告)
星夜 - 完結からしばらくたってるのに、メッセージ書いてすみません！すごくおもしろくて、きゅんきゅんしました。あの、もしかして、もちづきさんって、ピクシブのこけし屋さんの作品見てたりします？似たような所がいくつかあったので。 (2015年7月24日 8時) (レス) id: 83dc7d9026 (このIDを非表示/違反報告)
クロヅキ - 完結お疲れ様でした。この作品に出合えて本当によかったっ！これからも応援しています！！ (2015年4月30日 17時) (レス) id: c79d2db9c3 (このIDを非表示/違反報告)
リア充バルス - 完結おめでとうございます。私にとってこの小説はいじめられっ子の私の唯一の支えだったと思ってます。そして、チョコちゃんやyukaちゃんと仲良くなれたきっかけで大変お世話になりました！これからも応援していますね;_; (2015年4月29日 7時) (レス) id: 68591afdd0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーま - yukaさん» ホントですね！消してしまったんでしょうか… (2015年4月27日 1時) (レス) id: 52d7b185f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちづき。
| 作成日時：2015年2月18日 17時
