E組一の問題児 (ページ29)

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｢検査の結果、どこにも異常は見られませんでした。｣

でかい病院の診察室で淡々と告げる医師。

｢念の為数日間は安静にお願いします。食生活は…改善してくださいね。｣

食生活の事は言わんでいい、怒られるから！

なんて心の中で抗議しながら浅野先生と一緒に診察室を出る。

…浅野先生がいつ来たかって？
私たちが病院に向かった時にがっくんが連絡しておいてくれたみたいで、私たちより先に病院に居たよ

｢おーい2人ともー！！｣

病院にいるにしては大きい声で2人を呼び、右手をブンブン振った。

｢ばか！静かにしろ！｣

｢浅野くんもね｣

｢…ﾁｯ｣

病院で大きい声で喋るの迷惑だ、非常識だって事はわかってるよ

でも、そうでもしないとあの時の事を思い出しそうで

ここに私たちしかいないのをいいことに大きい声だしたんだ

ごめんね、先生とスタッフさんと患者さん

なんて心の中で謝罪する

｢疲れたから早く帰ろ～｣

現在PM7:00
いつものルーティンをこなせてないからかガンガンと頭が痛む。

｢A、疲れたのも早く帰りたいのもわかったから、まずは心配してくれた2人に検査の結果を報告してあげなさい。｣

浅野先生が頭を抱える。

｢健康｣

｢｢はあ…｣｣

2人から安堵のため息が漏れた。

｢帰りますよ。Aと赤羽くんの家はどこですか？遅い時間なので車を手配します。｣

さすがにそこまでしてもらうのは悪いので、電車とバスで帰るって言おうとしたら

｢椚ヶ丘駅から3駅のとこ。俺とA、今同じ家に住んでるから。｣

とカルマが言った。

すると、浅野先生は｢くれぐれも間違いは起こさないように｣と言い
がっくんからはめちゃくちゃ睨まれた。

たった一晩、泊まっただけなんだけどな…

今日は色々ありすぎて訂正するのも面倒臭いや。