南北大革命【赤羽駅】 (ページ30)

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南北線23 アカバネチク戦記ページ30

翌日

2日目の赤羽納涼フェスタ。そして…………アンナさん復活の日。

「ん、誰か来たか…………いってくる」
「いってらっしゃい！」
「Aちゃん、総合司会を頼む」
「はい！」

『お前たちはさがっていろこいつの相手は私がする』←マイク越し
格好良く背を向けてやぐらに立つフィリアさん。

『お前が何であろうと、赤羽の邪魔をする奴は許さない！』
うわっ…………空気がビリビリする。

「フィリア様ああああああああっ！」
「あの人…………オルテンシアさん…………じゃないよね！？」
そうこうしているうちに、ジェンツィアーナさんの部下と思われる人が火炎瓶を投げつける。

青い炎が上がる。
どうやらジェンツィアーナさんの部下も、魔法少女だったのかもしれない。
｢起きることは分かってる。今、私がやることはこいつと某赤髪を完膚なきまで叩きのめすことだってこともな。どうせ、今頃部下達が動き出すだろうしさ。このあと盆踊りがあることを考えても、派手に暴れる気はないな｣
「…………そう、ですか…………」
確かにこの後は盆踊りである。というか、本番はこれからである。

そして、一応はこちらの勝ち(？)で終わったのだが。
本番はまだこれからであった。
校庭に設置された蒸気機関車やスライダー、演技をしている江戸英太鼓やマウイフラガールズ。
沖縄塩焼きそばを食べながら、ビール片手に浮かれていた人もいる。
かわいらしいグラスに入ったカラフルなドリンクもある。
これこそが、昨日も楽しんだ本来の赤羽納涼フェスタなんだなぁと再認識。

…………そうだ、アンナさんは？
「…………はい、もしもし…………フィリアさん！」
『匣の前に来い！そして詠唱してくれ！！』
「はい！！」

そして匣の前で、私は唱えるーー

『――――羽衣よりも舞えしもの血の流れより紅きもの……出でよ、赤き乙女！』

.

.

アンナさんも復活し、事情を知らない赤羽地区民が盛り上がっていた。
その後は、特に誰かが事件を起こす事なく、赤羽の夜は更けていった。
…………戻ってきた。
平和な赤羽が戻ってきた…………！