JUMPの闘病生活。 (ページ12)

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侑李の気持ち(mui☆様リクエストです) ページ12

涼介サイド

―――――涼介なんか嫌いだよ！

侑李に言われたその言葉が、頭で何度も繰り返
される。

俺、嫌われてんのか。

どうしたらいいんだよ。

涼介「なぁ、侑李。教えてくれよ」

まだ眠っている侑李に話しかける。

俺は、ふぁーっと大きなあくびをした。

いろいろ考えていたら、眠れなかったんだ。

涼介「侑李。ほんとに俺のこと嫌なのかよ」

侑李「りょ……すけ……。僕の……こと、……嫌いに、なら……ない、で……」

涼介「侑李？」

侑李はまだ眠っている。

寝言、か。

涼介「嫌いじゃないよ」

俺はそう言って、部屋を出た。

外の空気が吸いたくなったから、エレベーターで屋上に向かった。

屋上、鍵あいてるかな。

開いてろと願いを込めてドアノブを回す。

しかし、少し回したところで、それ以上回らなくなった。

涼介「ダメか……」

「涼介？どうしたの？」

帰ろうと思い廊下を歩いていると、誰かに名前を呼ばれた。

涼介「有岡先生？」

そこには、有岡先生がいた。

有岡先生「涼介、何しに来たの？」

涼介「えっと……屋上、行けるかなって。」

有岡先生「屋上？じゃあ行こっか」

有岡先生はそう言って、手に持っている鍵を揺らした。

有岡先生は「話聞くよ？」と言って、鍵を開けてくれた。

頬に当たる風が、気持ち良かった。

有岡先生「なんかあったんでしょ？涼介、いつもより元気ないよ？」

涼介「……侑李と、ケンカした」

有岡先生「ケンカ？珍しいな」

涼介「侑李ね、俺のこと、嫌いって」

有岡先生「そんなわけねぇだろ」

涼介「でも……もし、本当だったら、さ……」

有岡先生「侑李、今調子悪いんだろ？しょうがないよ。不安だろうし、ストレスたまるだろ。涼介も、熱とか出たら不安になるんじゃない？
まあ、大丈夫だよ。今だけだから」

涼介「……うん」

有岡先生「いろいろ、難しいな」

涼介「だね」

有岡先生「でも、ほんとに嫌いだったら、そういうことだって、言えないと思うよ。嫌いじゃないから、嫌いって言えるんだよ」

涼介「え？」

有岡先生「侑李もさ、ちょっと甘えたいんじゃないの？誰かに気持ちをぶつけたいんだよ。涼介なら許してくれそうだから、信頼してるから、お前にぶつけたんだよ」

信頼してるから、俺にぶつけたのか？

だったら俺は……。

有岡先生「涼介、こんなところにいていいのか？行けよ、侑李のとこ」

俺は、俺たちの部屋に向かって走り出した。

侑李、待ってろよ。