たとえ相棒だとしても(ももあ様 リクエストです!) ページ12
侑李サイド
目を覚ますと、激しい頭痛に襲われるのとともに、見慣れない天井がぼんやりと見える。
「先生呼んでくるから、ちょっと待っててね」と看護師さんに言われたから、「はい」とかすれた声で言った。
しばらくして、伊野ちゃん先生が来てくれた。
侑李「いの、ちゃ、せんせ」
伊野尾先生「辛いでしょ? 喋んなくていいよ」
やっぱり、伊野ちゃん先生は、ちゃんとしたお医者さんだなって思った。
いつもはおちゃらけているのに、今は優しいんだもん。
あまりにも優しいから、僕の病気、悪化しちゃったのかなって心配になるけど。
伊野尾先生「解熱剤、今入ってるからね」
侑李「……ぅ、ん」
伊野尾先生「痛み止めもいるかな?」
侑李「う……ん」
伊野尾先生「わかった、今から繋ぐね」
伊野ちゃん先生は、僕の腕に刺さっている点滴の針と繋がれたチューブのさきに、新しいパックをセットする。
伊野尾先生「もう少しで効いてくるから」
侑李「せん、せ? りょー、すけは?」
伊野尾先生「涼介は……わかんないや、ごめんね」
侑李「……ううん」
伊野尾先生「くらくらする?」
侑李「ちょっと……でも、さっき、より、まし」
伊野尾先生「辛そうだから」
侑李「……ん」
頭ガンガンして、目の前の景色がぐにゃぐにゃと曲がりくねって、暑いのに寒くて。
辛いし、怖いし、痛いし、もう心がぼろぼろになって泣いている。
侑李「せんせ、僕、しん、じゃう?」
今の僕がいちばん気になっていること。
そして、いちばん怖くて、いちばん恐れていること。
伊野尾先生「一応、侑李が寝てる間に、血を取った。でね、検査してもらってるから。もしかしたら、病気が進行してるかもしれないけど、まだ死なないよ」
嘘だ。
本当は、進行したら、あとちょっとで死んじゃうんでしょ?
僕、死んじゃうのかな。
死んだら、涼介、悲しむかな。
泣いちゃうのかな。
そんな顔、見たくないな。
どうなっちゃうんだろ、僕たち――――――――
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作者名:J | 作成日時:2020年4月14日 13時