【Free!】だからこそ優しく (ページ39)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:108,623 hit

38話ページ39

全員の試合が終わり、帰りの支度を始める

バスに荷物を積み込んでいるとバスの影で宗介と凛が話していた

明日はリレーかぁ…

楽しみだなぁ、鮫柄のリレー

最高のチームで泳ぐんだもんね…！

そう思っていれば、私を呼ぶ大きな声が聞こえた

「おい！来条～！」

『………？』

手を止めて辺りを見回す

凛「…？何だぁ？」

うちの部員が何人か反応する

大声とか目立つからやめて欲しい…

『あっ！』

声の方を見れば見覚えのある顔が

『コーチ！！』

「よっ、久しぶりだな！」

コーチの元まで駆け寄る

『お久しぶりですっ！元気にしてましたか！？』

「おう！」

私が前に通っていた地元のSCのコーチの、木下夏織コーチだ

まぁそろそろいい年なんだけどまだまだ元気のある人だ

木「お前～たまにはうちに顔出せよ～！」

『うちの学園全寮制なんですよ。中々戻れないんです』

木「んな事言ってもちゃんと外出届けみたいなの出せば簡単に帰ってこれるだろ！」

『部活ですよ部活！』

木「うあ～！マネージャーだもんな～！にしてもお前ホント惜しいよなぁ！！選手としてやりゃあいいのに！」

この人ホント騒がしいな

めちゃめちゃ部員に見られてんだけど

特に凛と宗介

2人なんか寄ってきちゃってるし

『マネも中々いいですよ』

木「いやいや！お前は水ん中で泳いでる方がいいって！お前なら続けてれば世界の舞台だって立てるだろ！」

『いや～そんな事ないですよ！大袈裟です』

木「なんで辞めたんだっけ？」

『私にはマネの方があってるからですよ～』

木「そうか～！？でもま、今年こそは来いよ！地元の大会！」

『いや、部活ありますって』

木「んお？引退じゃねぇのか、今年？そうすりゃ時間も出来るだろ！おっ前前回も前々回もその前も来なかったじゃねぇか！今年こそは来い！そして泳げ！」

『えぇ～…まぁ予定が合えば顔くらい出しますよ』

木「泳げったら泳げ！もう他のメンバーにも声掛けてんだからな！こないだ小林と黒崎にも会ってなぁ！」

懐かしい名前に反応してしまう

『え、もしかしてうちのチームに声掛けたんですか…？』

木「あったりめぇだろ！お前ら最っ高のチームだったからなぁ！立森にも声掛けてもらったんだ、あのチームを再興させる！」

再興って少し意味違う…ってか…

『私の予定も聞かずに…』