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13話 ページ14
宗介サイド
市民大会からの帰り
凛の案でメシでも食ってこうって話になった
ダラダラと道を歩いていれば横のAが口を開いた
『いやあ、それにしても宗介クロールも上手いんだね』
何故か嬉しそうに笑っているA
宗「そんなこと言ったって何も出ねぇからな」
お世辞じゃねぇってことは分かってたが気恥しさからそう言った
『えー。でもホントに凄かったよ?カッコよかった』
ニカッと満面の笑みのA
だけどそれに続いた言葉は、
『やっぱあれだけ上手いってことは沢山練習したってことでしょ?凄いよねぇ』
どこか寂しさを含んでいた
こいつはただ褒めていてくれてるだけなのに素直に受け取れきれない
宗「別に、上目指してるなら当然だ」
『でも、それをしっかりやってるってことが凄いよ』
自分でも冷たい反応だなと思いながらも、それでも賛称してくれるAに胸が苦しくなった
宗「…ありがとな」
俺は一言そう言ってくしゃりとAの頭を撫でた
『凄い』なんて言葉も、あと少しで聞けなくなる
泳ぐのは今年が最後なのだから
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作者名:tear | 作成日時:2018年2月6日 14時