36 すやすや ページ37
「迎えに来たっす、あとトントンさんが呼んでまし……た……」
ショッピ君が部屋に入ってくると、グルッペンは口の前に人差し指をたてた。
よく見ると、グルッペンのベッドにはすやすやと眠る幼女が乗っている。
「起こさぬよう部屋まで連れていけ、トントンはどこだ？」
「会議室っす。」
グルッペンはそっと幼女を抱き上げ、ショッピ君に抱き渡すと流れるように部屋を後にした。
「……かわい。」
涎を垂らす幼女の寝顔はとても安らかで、まるで天使の様だ。
ショッピ君は思わず幼女をぎゅっと抱きしめた。
とくとくと、大人より随分と早い鼓動が幼女の体温と共に伝わってくる。
息を吸う度肩が上下し、鱗が浮いたり戻ったりを繰り返している。
ショッピ君は黙って部屋に入ると、幼女を抱きしめたままベッドに寝転がる。
「ん、……」
幼女は寝苦しいのかもぞもぞと体を動かし、ゆっくりと目を開いた。
「起きてしもたか、水とかいる？」
「ほしい！」
幼女はせっせと体を起こし、水を取りに行ったショッピ君の姿をじーっと見つめる。
「はい、それ飲んだらまたゆっくり寝よな。」
「うん。」
幼女は小さなプラスチックコップを両手で持ち、水をごくごくと一気に飲み干す。
ショッピ君は幼女からコップを受け取ると、机の上にポンと置いて電気を消した。
ベッドの横に固定されたライトが部屋を柔く照らし、眠気を誘う。
「しょっぴくんあのね、おやすみのきすしてほしいの……」
幼女は隣に座ったショッピ君の服をぐ、と握って不安そうに眉を下げた。
ショッピ君は少し戸惑った後、幼女の前髪をそっと上げておでこにそっと唇を触れさせた。
「えへへ、おやすみ、しょっぴくん。」
「お休み。」
ライトも消され真っ暗になると、幼女はショッピ君の体に顔を擦り寄せ、目を瞑った。
ショッピ君も幼女の背をそっと抱き、頭を優しく撫で始める。
廊下はまだぱたぱたと音を立てていたが、幼女の一日はそこで終わった。
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冬季氷麗 - か、かわいい (2019年9月4日 15時) (
レス) id: 95b404386d (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 蜜柑(SCP)さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！ (2019年8月21日 12時) (レス) id: 62cd828dab (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(SCP) - 神すぎません？ (2019年8月20日 8時) (レス) id: d444c39ebc (このIDを非表示/違反報告)
暁ノ聖(プロフ) - ことりさん» リクエストありがとうございます！2にて消化致しますので暫しお待ち下さい！応援のお言葉もありがとうございます！！！ (2019年2月15日 21時) (レス) id: d4e149fab9 (このIDを非表示/違反報告)
暁ノ聖(プロフ) - からぴっぴさん» うへぇ、面白そうなリクエストありがとうございます！2にて消化致しますので暫しお待ち下さい！、 (2019年2月15日 21時) (レス) id: d4e149fab9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁 | 作成日時：2018年9月17日 18時
