20 箒乗って飛んでみたい ページ21
ゾムも馬の胴を蹴り、走り出す。
幼女は今迄感じたことの無いスピードに一度は顔を強ばらせ目を瞑ったが、直ぐに目を開き目を輝かせる。
「はやーい！」
「慣れたら楽しいもんやろ？中心街迄行ったらもうちょい早くするで。」
「ゾムー！Aちゃんどうー？」
「慣れてきたみたいやで！マンちゃん前見て走ってや！！」
オスマンは幼女を心配して後ろを向いて声を掛ける。
「マンちゃん、後ろをむいてもまっすぐ進んでるのすごい……」
「マンちゃん幹部の中で馬術上手いほうやからなぁ……まぁひとらんには誰も勝たれへんけどw」
「らんらんさん、そんなにじょうずなの？」
「おん。彼奴の故郷では馬車や箒で移動する文化もなくてな、馬で山を越えたり夜中まで走り通すなんてしょっちゅうやったらしいからなぁ…」
「中心街入るでー！しっかりフード被りやー！」
オスマンがそう叫ぶとゾムはフードを目深に被り、少し腰を上げる。
中心街はいつも人で賑わっており、幹部が来ているとバレた暁には大騒ぎになってしまう。
そのため、うんとスピードを上げ、素早く中心街を突っきるのだ。
「A、腕確り掴んどけよ。」
ゾムは手網を馬に打ち付け、加速させる。
オスマンの馬も既に加速しており、周りの景色がひゅんひゅんと流れて行く。
「Aー、落ちてへんよな？」
「落ちて、ないよ！」
幼女は目も開けられないほどの風に耐えながら、声を出す。
「もうちょいやから我慢してや……」
幼女が暫く目を瞑り風に耐えていると、急に馬の歩みが止まった。
「教会着いたで、馬舎行こか。」
幼女がそっと目を開くと、目の前に見慣れた大きな教会があった。
幼女はゾムに抱き上げられ、馬から降ろされた。ゾムはオスマンの馬と自分の馬を引いて馬舎に連れて行く。
「あれ、マンちゃんは？」
「先行ったわ。彼奴は色々準備あるからな。」
「じゅんび？」
「あ、馬繋いでくるからちょっと待っといて。」
幼女はゾムの手を離し、ゾムが馬の手網を柱に巻き付ける姿を眺める。
広い馬舎には四、五匹程しか馬がおらず、馬舎がより一層広く感じられる。
「今日はあんまし人来てへんねんな。いつもマンちゃん目当てで来る人いっぱいおんのに……」
ゾムは幼女の元へ戻ってくるとなにかをブツブツと呟きながら幼女を抱き抱え、教会へ入る。
21 出オチじゃないです→←19 脅威の髪の毛幼女の背丈と同じくらいある
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冬季氷麗 - か、かわいい (2019年9月4日 15時) (
レス) id: 95b404386d (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - 蜜柑(SCP)さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！ (2019年8月21日 12時) (レス) id: 62cd828dab (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(SCP) - 神すぎません？ (2019年8月20日 8時) (レス) id: d444c39ebc (このIDを非表示/違反報告)
暁ノ聖(プロフ) - ことりさん» リクエストありがとうございます！2にて消化致しますので暫しお待ち下さい！応援のお言葉もありがとうございます！！！ (2019年2月15日 21時) (レス) id: d4e149fab9 (このIDを非表示/違反報告)
暁ノ聖(プロフ) - からぴっぴさん» うへぇ、面白そうなリクエストありがとうございます！2にて消化致しますので暫しお待ち下さい！、 (2019年2月15日 21時) (レス) id: d4e149fab9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁 | 作成日時：2018年9月17日 18時
