Joker ー切り札ー２ (ページ15)

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６４話：黒トリガー対黒トリガーページ15

深く深呼吸をし、一気に翔る。相手は中距離型。一気に詰めれば殺れる。
視界で、何人かベイルアウトするのが解る。東さんはまだいる………

貴)いた………

視覚に敵をとらえた。高く飛翔し、袖の中からそれを落とす様に振り下ろす。

ガッシャンッ！

東/ラ)っ！

貴)打たせるか………(ニヤッ

敵の武器であろうそれに向かって、私よりも大きな剣を突き刺した。

東)導季

ラ)また一人増えたな。でも今回は………なるほど、黒トリガーか

貴)こんにちは人型さん。私と遊びませんか♪

鍔の部分に腰掛ける私の赤い瞳が鈍く光る。一瞬、東さんの方を見てにやりと笑う。その直後、相手の手が目の前に現れて光が蓄積されていく。

貴)なるほど………

ラ)っ！

ドバンッ！

私の頭上数センチ上を光が通り過ぎていく。ついでに、宙に相手の手首か軽く回転しながら舞っている。
スカートからのびる銃口と、そこからのびる煙。

ラ)ほぉー……面白い黒トリガーだな

貴)そちらこそ。少しは楽しめそうですね

お互いに笑い合う。すでにその場に東さんはいない。SEを使った時に見えた人型の数はこの人型も入れて４人だけど、ついさっきなんか女の人型も出てきた。

貴)大量のトリオン兵に新型………人型「６人」か……

ラ)ふんっ！

肩甲骨が膨れ上がり、そこから弾丸が雨の様に降り注ぐ。それはまるで出水先輩の攻撃のような。でも………

ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ！

多くの弾丸が私めがけて降り注ぐ。辺りに土煙が漂い、私の姿を隠し始める。

ラ)さすがに一人相手にやりすぎたか？ハッハッハ！

貴)いや、足りないくらいです

土煙の向こう、一本の細い刀の上に乗る私。攻撃は全てこれで弾き飛ばした。

ラ)ほぉ………

貴)見た目と同じ様にパワーがある。普通のシールドなら当然壊れて貫かれる。なら防がなければいい。弾き返せばすむ話しだ。

ふわりとその場に降り立ち、にやりと笑う。相手も、どこか楽しそうに笑っている。