灰色の夢 (ページ12)

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Part 12 ページ12

ガバッと着物を脱がされ体が露になる。
もうあちこち濡れている
おついちの指が私の下を触ろうとした、

その次の瞬間

おついち「！」

カツンッ

横から短刀が飛んで壁に突き刺さる。
おついちは、それをかわして私から離れた。
襖が真っ二つに斬られ崩れ落ちる。

おついち「せっかくいい所だったのに。邪魔しないでよ？弟者」

A「(お、弟者さんっ……)」

暗い廊下から鬼の形相をした顔の弟者さんがおついちさんを睨む。
そして何も言わず、羽織りものを私にそっと掛けた。

弟者「やっと見つけたぞ…おついち」

おついち「え〜？僕はまだ見つかりたくなかったなぁ〜」

弟者「……」

おついち「ふふ、久しぶりだなぁ。君のそういう顔を見るの。何？その子、もしかして狙ってた？」

弟者「チッ…うるせぇな」

おついち「まぁ、どっちでもいいけどね！」

懐から煙玉を出した。

弟者「！」

それを見た瞬間、弟者さんはおついちに斬りかかるが、ぼふんっと音を立てて煙が出る

おついち「またね？お嬢さん」

A「！……」

耳元で言われ振り向くが、窓の障子が空いて風が流れていた。

弟者「逃げられたか…」

弟者さんは刀を鞘に収めて、壁に突き刺さってる短刀を抜いてはしまう。

A「弟者さんっ……」

弟者「……」

悲しさと辛さを感じさせる瞳で私のことを見る
私の頬に触れようと手を伸ばすが途中で止まった。

弟者「ごめん」

触れるような口付けだけをされる。

弟者「じゃ、またな」

そう言って弟者さんは行ってしまった。