［戦ブラ］甘くて楽しい短編集

とりま作者イチオシ ページ1

『ねぇ昌景。ちょぉっとさ、これ飲んでみる気無い？』


「…嫌に決まってんだろ」



私が昌景に渡した物。


酒の中に痺れ薬を混ぜた簡単な物。





いや死にはしないのよ。

だけどさ。解毒剤は私が持ってて、これ飲まない限り三時間は治らないね。


死にはしないって言ってもまぁ歩けないくらい。

痛い…のかな？





まぁそんな私の実験ですが一瞬で断られた。まぁ知ってたけど。


『ただの酒』

「お前の"ただ"は"ただ"じゃない」


なにそれ。

私が可愛くおねだりしてるってのにこの野郎。こんな経験二度とねぇぞ。



「お前が一口飲んで何もなけりゃ飲んでやる」



おっと？

これはいけるのでは。



だって解毒剤はここにあるしね。

いやでも怖いわ…！




『…分かったよ…あぁあれか、間接キスがしたいだけね』


「マジでお前燃えろ」

やなこった。




まぁそんなことしたら飲んでくれないかもしれないんでちょっとしたさじを取り出して一口。




…うん。これ毒だ。知ってるけど。

あやべ、これ、、あ、足いてぇわ。




『あ"ー…ん"ん"ん"。大丈夫。あ、私酒弱いからこれ以上キツイ』


そう言えばジト目をやめてその酒を手に取る。



「…信じたわけじゃねーけど害がねぇならいいか」


ふっふっふ。それがいけないんだ昌景よ。



昌景がその酒を飲むために上を向いた瞬間に、私は服の中から解毒剤を…







解毒剤を…









解毒剤…









「どうした？A」




『ぁ、…』









「お前の探してんのは…こーゆーやつじゃねぇのか？」









『…く、そ…がァ…、！』









確信犯ッッッ！！

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