恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅸ【男主】 (ページ1)

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驚き？ランダムパートナー！ページ1

ガチャとは、時に恐ろしい。課金ではなく完全なる運のみでの勝負ならば特に。
俺は改めて期末試験『サバイバー』の協力相手、いわばパートナーの魔導士へと体を向けた。

月の菓子好む創造好きの記録者、シュタイゲン・ンソメ。
追加コンテンツ『限界』のキャラクターの1人であり、グチツボに不定期で頼まれる協力依頼の際に何度か話した事がある。

彼方は無表情であろう俺の顔を見て改めてよろしくと笑った。爽やか好青年と説明文に書かれるだけあって、冬というのに心地よい清涼感を醸し出している。

「こちらこそ。よろしくお願いします」

丁寧にお辞儀をすれば、隣にいる担任グチツボが「ね、中々いいでしょ」と自信ありげに肩を組んでくる。
確かに、8大属性の4分の3を満遍なく扱えるンソメはどの教師に対しても柔軟な対応ができる。他の魔法も得意ならば尚更パートナーとして不足なし。

リハビリで元のレベルに戻った俺と、かなり強いだろうンソメ。これは時間いっぱいの生存…さらに複数の教師撃破も夢ではない。

some「なんかゼペルさんやる気十分?」
gt「当たり前だろ。なんてったって進級がかかってる」

えっそんなやばいの！？と驚かれ素直に頷く。
顎に手を添えてどうするか考える姿はさすが攻略対象、知的さと爽やかさが光っていた。

some「それは……よし。明日から色々作戦を練ろう」
「わかりました」
gt「教師が決まってないのに作戦立てれんのかぁ?」

身長の高いグチツボが見下ろすように煽りみたく声をかける。もちろんンソメに対して。
改めて2人を同時に見れば確かにンソメは平均よりも身長が低め……かもしれない。まぁ俺もそこまで高くないから人のことは言えないが。

some「当然。ていうか参加する教師の予想なんて簡単に出来るけど」
ge「それはそうなんだよな。トンデモ試験の試験官ができる教師なんて限られてるし」

ひょいと隣からの声。
声の主は『今宵の味は？気怠げホスト』アイクホール・ゲンジンだった。