恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅲ【男主】 (ページ10)

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・ページ10

残りのミドリが話した内容を要約するとこうだ。

・敵サイドにルナとその他生徒、そして何人かの教師と学院に支援をしている貴族ども。
・このままだと俺が犯人ということで決定され、国外追放プラス孤島へ幽閉される。

まだ学校始まってそんな経ってないのにもうそんなエンドが近づいてるとか笑えない。

怒りは沸々と煮えているが、ゾムを迎えに来る魔法馬車が間も無く到着する時間ということもあり、仕方ないので2人には塔から出てもらった。

「……ふぅ」

改めて自分の疲れを感じる。
毎日の尋問に気付かぬうちに疲れていたようだ。
硬いベッドに寝転がると、そのまま意識は闇に落ちていった。

ーーー
zm視点

mb「まさかゾム様とお話ができるなんて、私光栄でございます」
mb「それに他の令息の方々と違ってどこか大人のような雰囲気をお持ちで…お化粧もとても似合っていますわ」
mb「ゾム様！私、以前貴方様のお父様に助けていただいたことがあるのです！ゾム様のお話も……」

前に比べたら控えめかもしれんが、流石にパーティーだし次から次へと人が来る。もういっそゼペルに後ろいてもらった方が帰る時まで自由にできるのではないか、なんて思った。

…まぁそんな事したら家を干されかねんし無理やけど。

?「ゾムさーん」

聞き慣れた声に振り返る。そこには知り合いが手を振っていた。
周りにいた貴族たちに挨拶をしてからバルコニーへと移動する。先程までいた場所と違って、夜の独特な匂いと涼しさに思わずため息を一つ。

?「大丈夫?久しぶりだと疲れたでしょ?」
zm「マジでエグかったっすわ。…ああそれで、そっちは何か情報ありましたか?」
?「色々言ってたけど、とりあえず中心の軸は2点。まずは……」

言われていく情報を頭に記憶していく。聞けば聞くほど、なんかゼペルが不憫に思えてきた。

魔術師としても貴族の1人としても、禁忌の魔術師に手を貸さなければまだマシな立ち位置にいられただろうに。
先祖のやらかしがアイツの代まで続いていることは同情を感じざる得ない。

まぁ本人はかなりどうでも良いとか思ってそうだが。

zm「ありがとうともさん。かなり助かったわ」
tm「役に立てたならよかったよ。
…この件に深入りするなら、ゾムさんも気をつけてね」

ういっす。とだけ返事を返しといた。