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外の景色はオレンジ色に染まる。
この部屋ってなぜか時計が無くて正確な時間がわからないんだよな。まじで困る。もしかして心理作用をもたらす為とか?
それは困るなぁとぼんやりしていれば、扉の大きな音が鳴る。
「おーきたきた」
独房の扉が開くとミドリが立っていた。
しかし肝心のゾムが見当たらない。
md「ﾁｮｯﾄﾏｯﾃﾃ」
重い扉と鍵が閉まる。
zm「…ﾌﾟﾊｯ。この布の中暑すぎ」
ミドリの隣に突然ゾムが現れた。
なるほど、魔道具で姿を隠して来たと。
「久しぶりです」
zm「ん、久しぶり。てかお前こんな端におったんか」
「ええ。学内では退学させられた、とか噂になってます?」
うん。とゾムは肯定。誤魔化しもせず頷くとは…これでもこれから協力関係になるはずなのだが…。
md「ゼペルさん、はいこれ」
ポーチを渡されて中を確認。
うん、無闇にいじられた跡はない。作るのにも時間がかかるし無事でよかった。
「ゾム様。メイク終わらせるんで、今わかってる生徒たちの情報ください」
zm「わかった。んじゃ頼む」
化粧道具を持ち、ささっとメイクと髪を整える。
視線を感じてミドリを見れば、どこか機嫌が悪そう。
「ミドリせんせーも今度メイクしましょうか?」
md「ｳﾝ」
zm「ちょ、先生。コイツ俺の専属なんで」
専属とは言ってなかったのだが。
md「…ゾムさんとどんな交渉したの」
「そんな変な内容じゃないです。ほらゾムさん、時間ないと思うんで早く早く」
渋々と言った感じでゾムは生徒たちの情報を話した。とりあえずチーノは目覚めて無事。もう授業にも参加しているらしい。だがショッピと口論になったとのこと。
「内容は?」
zm「さぁ？ショッピくんとロボロは俺らとつるまなくなったし」
「つるまなく…?と、とりあえずチーノは何があったか言ってました?」
md「それは俺が話すヨ」
チーノが話した内容はこうだ。
昼ごろ…おそらく昼食が終わったあとの事。
俺(ニセモノ)が会いに来た。ショッピやロボロもいて、3人とも急に来るものだからかなり驚いたという。その後、少し会話をして俺がパフォーマンスバトルへ向かうところを見届けた。
次に会ったのは演目が終わった直後。俺がエッグハントに変装して出たいと誘ったらしい。
そして一緒に参加したら…
「小屋に閉じ込められてボコボコにされたと」
md「Aさんの予想と同じで、他の貴族から依頼を受けたんじゃないかって言ってた。あと死亡した人たちはAさんの部下と思われてる」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年10月9日 16時
