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無事にクッキーも完成、時刻は8時。フェスもそろそろ始まる頃となった。
「はいゾム様、型抜き手伝って貰ったお礼です」
袋に詰めたクッキーを手のひらに乗せる。
「小腹満たしにでもどうぞ。…それと食堂、早く行かないと閉まっちゃいますよ」
zm「もうそんな時間か。なかなか楽しかったわ」
ありがと〜と言って、ゾムは手を振りながら家庭科室を出て行った。
「…よし」
頭の中でかけるBGMは天国と地獄。気分はRTA走者。
これからアイシング、着替え、化粧、冷えて固まったクッキーのラッピング、パフォーマンスバトルの下準備。これをして図書館へ移動、待機…までを速攻で終わらせなければならない。
ーーー
「できた…」
アイシングクッキーを入れた可愛い袋がふたつ。
(そういやアクセサリーどうしよ)
アクセサリーという言葉の中にはその実、種類の沢山がありまたその中でもより形や材質など小枝に分かれていく。そのため簡単に決める事ができない。例え主人公がつけるとしても。
(相手が分かってからの方がいいか)
確かペア相手を決める選択イベントは午後のお昼タイムだったはず。パフォーマンスバトルまでの時間も余裕であるそこで相手が確定するところを見て作り始めよう。
(じゃあ…時間がなくならないようにパフォーマンスの準備しますか)
パフォーマンスバトル。
参加者がそれぞれ魔法の美しさを魅せる…大会形式としてはコンクールに近い。
発表は一度きり、制限時間は5分のみ。観客やフェス来場者からの投票で上位8位まで決める。
入賞すれば高級茶菓子セットと二学期から始まる選択科目で優先的に選べる権利が授与されるらしい。
そして一位には王冠もしくはティアラも。
(狙うはお菓子。優勝者はストーリー通りだろうし入賞ラインに留めておこう)
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月26日 19時
