恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だⅡ【男主】 (ページ1)

今日:143 hit、昨日:64 hit、合計:374,444 hit

デンジャー?謎の地下ページ1

ゼペル・A。

そうこれは転生後の俺の名前。
恋愛ゲームの悪役令嬢だった存在に男として生まれ変わった。

攻略対象の中から友達もできて色々ありつつも破滅はいい感じに遠ざけていると思っていた最中、ゲーム内で2度目の大きいイベントが始まろうと…

あぁ、始まろうとしてるんだよ。
1週間切ってたんだよ。
なのに…

「ゲームでも出てこなかった地下で拘束されてるとかなんなんだー。てかこれそんなに厄介な問題だったのかよ」

ルナ視点であるならばそこまで大事としてストーリーに出てこなかった魔物による被害。

ゼペル当人なら大きな問題だけれど、交流もなくかつ学院生活を楽しめる環境にいた主人公なら…ゲームであんまし触れておかなくても良いということか。

だけども遭遇→逃走→道を塞がれる→捕まるしかない
みたいな事にまでなるとは思わないだろ。生徒たちからの誹謗中傷だけでお腹いっぱいなのに。

魔物「かわいそう、カワイソウ。嫌われ者のゼペルさん」
「誰のせいだと思ってるんですかね?」

俺が動けない状態をいい事に、魔物の母体から生まれた子どもたちがくるくる俺の周りを移動しながら煽ってきた。
生徒に扮している所しか見たことがなかったが、元から人の形に近い姿だったようで、二足歩行でぴょこぴょこ跳ねている。

「にしても」

辺りを見渡すと壁にぎっしりと描かれた魔法陣。
今俺たちが使っている形式とは違うことから、旧式のものだと推測。屋敷の文献で見たような紋様がたくさんある。
昔といっても100年くらい前のこと。

当時、禁忌の魔導士が使っていた術式と近い形式を使っているのはよくないと学者たちが言い出して、今の形が制定されたとかいう。

「なんで学院の地下に…」
魔物「不思議ダナー。不思議ダネー」

あぁ本当に不思議だ。公式設定にない事にしろこれはダークな何かがありそう。

「君たち何か知ってるの?闇属性のよしみで教えてくれないか?」
魔物「イイヨ！いいよ！キミはワタシたちと同じだｶら！
ｱﾉﾈ、アノネ_______」

魔物の子どもたち、随分あっさり教えてくれる様子。俺を嫌ってる犯人が召喚したとは思えないくらい。