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さぁここで問題発生。当然みたく部屋には帰る道中、噂を撒き散らしている魔物の子ども一体と鉢合わせ。
しかもコイツが流してる噂に集まった生徒も10名ほどいて。
「大変だ、本人が来たぞ！」
「よくこんな状態で校内歩けますわね」
俺を見た瞬間、生徒たちは口々に言葉をぶつけに来た。そんな様子を見て魔物の子どもがケラケラ笑う。
魔物「あぶないねー、あぶないねー。閉じ込めて誰も見ないようニしないト」
ん、なんて？とんでもない言葉に驚く俺をよそに、何か魔物が唱えだす。その羅列が進むごと、噂を聞いていた生徒たちの瞳は徐々に闇が広がっていく。
「なんか近づいてきてね?」
一歩、一歩。瞳に闇を浮かべる生徒たちがこちらに近づいてくる。まるでゾンビの群れみたいな動きで。
(逃げよう)
ゲームの時もゼペルちゃそ捕まってなかったはずだ。だってどの手紙を見ても、準備中に俺が監 禁されている描写は存在していないし。
もしかして戦ってたと？いやそれならキョーもしくはレウクラウドに怒られてるはず。
「ちゃそどうやってにげたのー？」
走り出した俺を追うように、のそのそとついてくる。それに他の子どもたちも一斉に唱えていたのか、追いかける人が増えてきた。
「あ、まっずい」
一方通行の廊下で前からもやってくる生徒たち。これは完全に詰みだと悟った。
魔物「あそこにいるよ!あそこにいるよ！これでもううごけない！うゴけﾅイ！」
魔物のケラケラ笑う声がどこかから聞こえてくる。
完全に生徒たちを誘導していたなと腹の中で苛立ちが沸騰しかけた。
とはいえ俺が今対応できることというのはなくて。
「巻き込まれた生徒たちに暴力もまずいよなぁ」
１つ、大きなため息を吐いてこう言った。
「しゃーない。捕まるか」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月14日 11時
