フレンズアピアー！ ページ29
訳もわからないまま気配消しを使いつつ、俺を誘ったショッピと、同じくショッピに呼ばれたらしいロボロと一緒に図書館まで来た。闘技場からは距離があるここ選んだ理由はなんなのだろうか。
図書館に入ると気配消しが強制的に消えた。なるほど、ここは魔法が使えないらしい。疑われてるな俺。
em「あれ、ショッピくんにロボロさん。それにAさんも」
「こんにちは、エーミール様」
shp「なんやエミさんと知り合いだったんすか」
「ええ、入学式の時に…」
エーミールと会った経緯を説明する。その時の彼の表情はとても嬉しそうで、悪い印象を持たれてないとホッとする。
rb「ふふん、エミさん！俺はもう友達になったんやで！」
em「嬉しそうですね、ロボロさん。…あの、私もお友達になれませんか?」
少し間を開け、エーミールは恐る恐る尋ねてきた。身長に対して小動物みたいなオーラに俺も断るわけにはいかず。
「も、もちろん。先輩兼友達で…」
了承した。ありがとうございますと照れながら言うエーミール。ゲームでは癒し枠だったのだろうか？
shp「仲がいいようで」
rb「ショッピくんも仲良くしたらええやん」
shp「どうしましょうね」
rb「そうしてると本当に嫌われるで？」
全く、と腰に手を当てるロボロ。
「え、ええと……そろそろ俺をここに連れてきた理由を聞いても?」
shp「確かめようとしたんですよ」
貴方がロボロさんに変な魔法をかけたんじゃないかって。
その直後に怒ったロボロをエーミールと宥め、ショッピは理由を話し始めた。
ロボロが昨日の試験前に話しかけていたことをショッピは知っており、その時に何か魔法をかけられたのではと疑っていたらしい。
そして今日の衝突事故でロボロが助けた事は操られているからではと推測。不機嫌ながらも実技を一緒に回ったのは様子を観察するためだったそうだ。
証拠もないので先生に言うこともできず、さらに試合終了後の俺を見て自分の目で確かめることを決意。
shp「結果として何も魔法は使ってなかったし…。ロボロさんもエミさんも自分の意思で仲良くしてることが…わかりました」
rb「そうだったんやなショッピくん。まぁ…」
とりあえず謝ろうか。ショッピの背中をポンポン叩くロボロは言った。
俺としては別に謝られてもなぁって感じではある。何百年といろんな噂が出ているゼペル家の人間が知り合いに関わってたらそら心配するでしょうし。
shp「すみません……でした」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月14日 11時
