恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ【男主】 (ページ27)

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影分身と影移動、これは闇属性の魔法に分類される初歩的な魔法だ。
前世で有名だった忍者も使ったコピーを生み出す影分身。
そして影移動は自分、もしくは他者の影に潜り込んだりそこから登場することができる。

rb「なっ！？」
「おっと危ない」

振り返った時にバランスを崩しかけたロボロを支える。
とっさとはいえ、フォークダンスとかで見るような構図になった。これは流石に皆が悲鳴を上げた。

(そりゃ俺とだし…って、違うな。ロボロの顔が見えちゃってるんだ)

くりっとしたピンク色の瞳に現代のアイドルでもそういないであろう程にきめ細やかな肌。これには俺も驚いた。

「顔、綺麗だね」
rb「は…。ちょ、戦い終わって言うのがそれか！」

はよ立たせろ！と言われたので支えていた手を離した。
すぐさまロボロは後ろを向いて顔を手で隠す。…紙で隠れているのに手でも隠すのか。よほどあのポーズが恥ずかしかったのか。なんだか申し訳ない。

ここでもう少し話を繋げたいが、周りからの目がキツくなってきた。切り上げて退散したほうが良さそう。

「ロボロ、戦えてよかった。ありがとう」
rb「えっあ、こちらこそ、ありがとうございました！俺の分も頑張ってな！」

さて、次はショッピだ。
3戦続けて相手を秒殺。雷魔法も相まって移動が電光石火の如く素早い。そして試験好成績なだけあってやはり強い。

昨日と午前の試験を経て思ったが彼はランクと同等の能力をきちんと備えてるタイプらしい。
どういった魔法や攻撃で勝とうかしら。ちょっとワクワクしてる自分がいる。多分執事達の影響だろう。

学院に入る前に行われていた日々の特訓を思い出してふと笑みが溢れる。おそらく担任が後日報告するだろうし、負けるまでの戦いはかっこいい姿を見せなければ。

「よし、行くか」

気配消しを解除して、闘技場アリーナへと入る。

shp「来ましたか。開始時刻ギリギリとは」

もしかして来ないのかと思いましたよ。彼は煽りを含む口調でこちらに言う。
参加する気でしかなかったのだが、どうやら本当に時刻ギリギリに来てしまっていたらしい。

「逃げるなんて情けないことはしませんよ」

誤解を解く様に言ったのだが逆効果。ショッピはムッとした表情てああそうですかと反応する。
困ったなと首を傾げたところで開始の合図が鳴る。
第3試合、対ショッピ戦がスタートした。