恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ【男主】 (ページ14)

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さて、勝負相手のショッピの番がやってきた。お手並み拝見といきますか。

彼は深呼吸をしてから水晶に触れる。すると、即座に生み出したサングラスがなければ目が眩んでいたであろうほどの雷が発生した。

(強い…)

シャオロンよりも威力高いくさらに眩しい。
限りなくステータスが低く設定されてるであろう新入生の中では、トップクラスなのではないか？

出てきたランクは９。あの中で最も高い数値を叩き出した。同時にホールにいた人のほとんどが歓声や拍手を贈る。そりゃね、新入生の中で現トップの値だし今の時点でこれならもっと成長したら…歓声を上げる理由がわかる。

さてその次に来るのはルナだ。
シャオロンとチーノと勝負してる事もあって、本来なら出ずらい次の番を立候補して試験を受ける。

「うわ」

思わず声が出た。値はなんとびっくり、9。
ランクが出た直後にざわめきが波のように広がった。
名家名門が高ランク出して盛り上がってた中でこいつ何やってんだ、というやつだ。わからなくもない。

lu「えへへ、どうよシャオロンくん!チーノくん!」
sha「くっそぉ…！」
ci「いやぁスゴいですねルナさん！シャオさんあんな調子乗ってたのに」
sha「ぐっ……明日が本番や！ルナ、本気で倒しに行くからな！」

ありきたりとも言えるシーンに苦笑いを零していれば、記録表を確認した担任が俺を呼ぶ。

ra「最後、ゼペル・A。機材変えるからこっち来て待っててー」

手を振られるがそれはスルーして中央へと向かう。その際に聞こえた他生徒の声の一例がこちら。

「ついに来た、ゼペルの奴だ」
「見るだけで気分悪くなる。一旦ホールを出ましょう?」

1人を皮切りに、ぞろぞろと生徒たちが退出していく。ホールに残ったのは教師のみ。だがそんな彼らも一部を除いて嫌そうな顔をしていた。

mi「大人用に変えたから、遠慮せずに魔力出してね」
「わかりました」
ra「これ目の当たりにできない人たちはほんとかわいそうだよ〜」

ゼペル家を放置した貴族たちの失態がよーく分かるのに。
そう言った彼の瞳は濁っていた。へぇ、あの人裏の面とかあるんだ。なんか意外。

「では、行きます」

水晶に利き手をかざした。すると目の前の結界の中には黒い闇の塊が現れる。そこから光を除く元素たちが現れて大きな爆発を起こす。
そして全てがおさまった後、一輪の花が咲いていた。

ランク値は13。
それは、学生が出す値を余裕で超えていた。