準備と支度と対策 ページ2
「いやいやいや。記憶戻るの7歳って微妙じゃないか？」
ガバッとベッドから起き上がっての第一声はツッコミから始まった。
一気に前世の記憶が流れ込んで頭がぐらぐらする。…いや勢いよく起き上がったのが悪いか。
支えるために手を枕元に移動させると、そこには一枚の手紙が。差出人のところには前世の文字で神様と書いてある。中にはこの世界や人間の説明がぎっしりと書かれていた。
「まとめた方が良さそうだな」
ーーー
まずはこのゲーム設定について。
『Wizard's Harts』
魔法学院を舞台として繰り広げられる、顔の良い個性的な魔導師達と恋を育む恋愛育成ゲーム。
相互さんでハマってる人がいた。確か攻略対象が豊富で全ルートクリアまでに時間かかる時間は膨大。クリアすればするほどキャラの解放もあるんだとか。さらにアプデでシナリオが増えるタイプ。
『魔法学院』
主人公や攻略対象達が通う4年制の学校で、全寮制。一応17歳からの入学となっているがスカウトされたら飛級も可能。
悪役ポジの俺も。学院に入るのは学院教師からのスカウトによって1年早く入学する。
ゼペル・A
今の名前。ゼペルの家は500年ほど昔に『禁忌の魔導師』と呼ばれた魔法使いに手を貸した、悪の貴族(と世間一般は言うらしい)。
実際に使うのも8大元素と呼ばれている魔法の種類では闇をメインに扱う家系。
８大元素とは『火・水・風・岩・氷・雷・光・闇』である。有利不利の構図は存在しないらしい。
さて次は自分の見た目。
部屋に置いてある鏡の前に立つ。バッチリ今世では心も身体も共に男の子。記憶が戻るまではこれが当然だったけれど、記憶が戻った今は歓喜してしまう。
だがしかし、このゲーム世界においては厄介なこともあった。
「オッドアイと白メッシュ…結構俺は好きなんだけどな」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月14日 11時
