恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅴ【男主】 (ページ2)

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sha「俺はトイフェル・シャオロン。よろしくな」
Ri「あ、あの魔導演劇団のシャオロン様ですか…⁉︎よ、よろしくお願いします！」

2人が仲良くなる所を見届けてから、俺はニーアに依頼していた服たちを見せてもらう。

Ri「夏ですので素材は軽め。通気性の良いものにしました。それに、Aさんから言われた通りズボンは運動もできる位の伸縮性を持たせてあります!」

びっくりするほどオタク口調。
それだけ服に対する熱意が伺える。

「ありがとうございます。
これで夏季休暇も過ごしやすくなります」

sha「お前家帰らんの?」

「ええ、今年は学院寮で過ごそうかと」

テストが終わると、前世の教育機関のように1ヶ月半ほど夏休み期間に突入する。主人公は家の人と仲が良いので帰省して、幾つかある夏休みイベをこなす。

そんな中で俺は、次にくる山場イベントの実体を知るために学院に残り色々と調べることにした。
屋敷にいるみんなには申し訳ないが…これも破滅フラグをバキバキにするためだ。

それに。他にも家に帰らない人たちもいるから、交流しつつ思い出作りができたらと考えている。

sha「ふーん。…何回か遊びに行こかな……」

シャオロンは後半部分をボソッと言う。
ごめん聞こえてるが、恥ずかしいだろうし突っ込むのは控えとく。

「休みの間も何度かお店に来ますね」
Ri「ほんとですか…!夏は新作も沢山出ますので、楽しみしててください!」

嬉しそうにしながらニーアは俺の頼んでいた服たちの会計を計算し始めた。
その間に俺はシャオロンと置いてある商品たちを眺める。

sha「あ、これ…」

シャオロンの目を引いたのは、1つのニット帽。
時期的には違うだろうがおそらく似合うと直感的に感じ取った。

「いいですね。よし、ニーアさん。追加でこれ買います」

レジの方からニーアの返事が聞こえる。

sha「ちょちょちょ、ええって別に!」
「今回突然連れ出したお詫びです。それに……ああほら、変装にも使えます。多分」

それでも引いてくれないシャオロン。
どうしよっかな。…断りづらいやつやるか。

「俺からのプレゼントは嫌ですか?」
sha「なっそんなわけ……！あっいや、、、その、まあ？お前がくれるって言うなら貰うわ！」

謎のツンデレ要素。
俺に見せてどうすんだと思う所だがまぁ渡せるならいいか。