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tm「次にこれ!ハートの中心にある核!」
核：互いの同等の想いが共鳴し、質量の変化によって作られる。いわば両想い・相思相愛の状態であり、互いの想いが潰えない限り核のみはハート集め後にも消滅しない。
「…消滅しない?」
tm「すごいよね!この部分は絶対に残るんだ。外部からの破壊も結界に防がれて不可能!」
まさしく愛ってやつだよね!と親指を立てる学院長。大切にしてあげてね?と付け足され頰の熱さが戻ってきてしまった。
この姿を見て呑気に青春だとか言われるため、余計に羞恥が出てくる。
この後も夢ジュエルの周りに張られる結界や材質など色々説明をされていたのだが、おそらくまた聞くことになるだろう。
ただこのイベントのサブタイトルにあった『夢ショコラ』とは夢ジュエルを生み出すキーなのだろうと思った。
tm「よし!解説終わり!じゃあ次は…」
警告だ。彼は黒髪へと変わり無表情でこちらを見た。先ほどまでと真逆だと言っていいほど変化した彼に俺は警戒を強めた。
(そんな急に変わるとか聞いてないぞ!!)
生物としての本能に従い距離をとり、もしもの為に逃走用の黒羽を開く。
肺に空気を取り込み吐き出すだけの作業でさえも震え、瞬きが命取りになると脳に警鐘を鳴らす。
これはゲーム内のキャラクター、敵、魔物…強いとされる存在を遥かに凌駕するナニカ。
そう、まるで俺たちでは逆らうことは許されない
tm「命を取る気はサラサラないよ。僕は何があろうと中立に立つだけだし」
「中立…?」
tm「そう」
中立だよ。そう言った学院長の瞳を見た途端、無理やり伝達魔法が捩じ込まれた。
tm『今の君ではあの組織に与する教師陣には勝てない。特に運営の残り2人にはね。なんならキミはもうゾミーにさえ勝てない程に先を越されてる』
『…貴方は、全て分かっているんですか』
tm『いいや?君があの組織をどうしようとしてるのかだけは分からない。他のことはわかるよ。例えばキミのさまざまな行動や教師2人の操作、あれ大体が自分の生存のためでしょ?』
そこまで死にかけてないのになんで?首を傾げる学院長。依然として顔は表情という機能が消滅したかのような状態であるため、誤魔化すことは最も悪手なのは明白だった。
『……俺の学校生活、見るからに地雷だらけでしょう。ましてや光属性がいるならこちらへの風は強くなるばかり。足掻くに決まってます』
tm『そっか。ふーん』
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作者名：あんべべ | 作成日時：2022年12月1日 19時
