恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅺ【男主】 (ページ20)

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興味津々の会長と原因を聞くまで下がる気のない俺にジーッと見られ、ゾムは気圧されて後ろに下がった。

zm「いや〜なんでやろなぁ?軍での訓練が功を奏したんかな?」
os「言い逃れの訓練は受けてなかったんか?ていうか隠し事するやつは嫌われるで?」
zm「…あ?」

イメージカラー緑の2人がまるで一触即発な殺気を放つ。レウが咄嗟に気配緩和の結界を張っているが今回の殺気…特にゾムからのオーラが異常に強い気がした。

gr「なんだなんだゾム先生!もしや謎の『ビーストモード』だけでなく他にも力があるのか!」

(確かに。手紙にもモニターにも載っていないクィーンを倒した力…なんなら夏休みの覚醒報告含め、彼に関するデータはどれほどあった…?)

スケアリージャックあたりの事件では極秘調査の筈だが情報はどうやって仕入れていた?先程は教師コンビと結界も張れていたのはなんで?
全く交流をして来なかった六宝祭から夏休みの間、何が彼に起きていた?瞳が暗くなっていたのは気のせいでなかった?
考えれば考えるほど違和感が膨らんでいく。

md「クラシアさんの魔法が効かないのは、ゾムさんが前から化粧して貰ってたからジャナイ?」
gr「化粧?」
zm「あぁうん。1学期の頃から体質抑えてくれるから、催し事やパーティーの参加時は化粧頼んでたんよ」
re「もしかしてそれで光属性を跳ね返せてたのかな?」

そんな事、とオスマンは疑心の目を向けたままだ。確かに化粧が理由だとは思い難い。もし化粧が跳ね返してたなら、初めてルナによる魔法がかけられたあの日、俺に化粧されたオスマンがかかったことが逆に謎になってしまう。

それに普段からこういった場では静かにしているミドリから切り出したのも不自然だ。

(…朝の違和感も…。本当にカルト集団絡みだとしたら、この場で教師コンビへの信用を持ってはならない!!…最悪だ、今はなあなあにしておくべきだったか!)

どこまで堕落させても付き纏ってくるあの青い呪いに苛立ってくる。
なにより、カルト集団の存在を知らない2人を無闇に巻き込んではならない。情報が溢れたら何が起きるか分かったもんじゃない。

ここはやり過ごそう、俺は顔を上げた。

「いや、可能性はあります。それにここ最近は俺の料理を食べてくださってましたし、なにより今日、ゾム様は俺が真剣に作って魔法をかけたチョコを朝に食べていましたから」

知らぬ内に光属性への免疫が発生したのかもしれません。