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ge「おい俺らの分まで食うなよ」
gt「そうだぞ。明らかに一人一個だろ」
kane「あー！俺のー！」
tr「ヤダヤダもう一個食べる！」
固まっていたゲンジンが食べられそうになっていたウサギのクッキーをひょいと奪う。
急な復活に驚いていれば、その隣でグチツボがタラコからクッキーを取ろうと取っ組み合いになっていた。
(さっきまで何の反応もなかったのに…)
some「このハムのクッキー美味しい〜」
yk「んぇ、もうクッキーない…」
ンソメも呑気に最後のひとつを幸せそうに口へ運ぶ。
gt「んぐ…味が…?」
ge「なんか不思議な感じしねぇか?」
なぁ、ゼペルさん?と2人は声を揃えて此方を見る。その瞳からは濁りが消え去っていた。
「いや、気のせいかなと」
some「ていうかグチツボ、作ったのAさんなのにそんなこと言うの?」
gt「え"、ゼペルさんが作ってくれてたんすか?」
ge「へぇ〜器用なんすね」
クッキーの製作者が分かった途端に褒める言葉を並べていくグチツボと平坦なテンションで手を叩くゲンジンの2人。確認すれば黄色の心ジュエルが浮かんでいた。
『…どういうことです?』
kane『ん〜、俺らなりの助け方?』
『助けって…食べようとしてたくせによく言いますよ』
褒めてると勘違いしたのか照れるカネゴンに頭を抱えそうになりつつ、胸元のチャームに魔力を込める。
「チャームマジック、貴方のハートをくださいな」
本日二桁目突入の魔法を発動した。目の前の彼らからふわりふわりと飛んでくる黄色と緑の心ジュエルをチャームに納め、まずは計画の1段階目が完了し一息つく。
kane『次は風紀委員のとこだっけ?』
『そろそろ彼が連れてきてくれるはずです…が…』
カネゴンに伝達を入れながら、手元に新しいバスケットを転送させる。中に入っているのは、風紀委員に食べさせるためのホワイトチョコをあしらったマカロンだ。
準備は万端、あとは彼らを戻して六つの心ジュエルを回収…その後は今日の残りの分を売り捌きチャームマジックを使いまくるのみ。
(ナカムさん、どこから来るんだろ…)
「見て！クラシアさんと風紀委員たちだわ！」
顔も知らないNPC生徒の声。
風紀委員の面々を探していると色めき立つ声が上がり振り返る。するとそこにはとんでもないものまで連れてきて大いに焦っている水色の彼を含む風紀委員が向かって来ていた。
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作者名：あんべべ | 作成日時：2022年12月1日 19時
