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がしゃん！がしゃん！
魔法でピッケルを上げ下げして魔鉱石を採掘中。
頼まれていた闇属性の石は思った以上に広がっており、持ってきたカゴに入りきらないかもしれない。
kyo「お〜やっとるやっとる」
「キョー先生…」
木の枝からキョーがこちらに降りてくる。
ちゃんとやってるかの確認に来たようだ。
kyo「お疲れさん。かなり早いスピードで削ってくれとるんやな」
「いつ強化魔獣と鉢合わせるか分からないですから。怪我人が出たら大変だし」
真面目やなぁ、とキョーは褒めてくる。
(いや教師がそこ1番心配しないとダメなところでは…?ツッコんでいいのかこれ?)
kyo「へぇ〜ダンジョン内で放置するとこんなに濃い力を持った魔鉱石ができるんか」
「ダンジョンの中って魔力も元素も満ち満ちてますからね。…そういえば、集めた鉱石どうするんですか?」
kyo「ん？資源になる」
そんな当然のように言われても。
いつどんな時、どのような、どこで、どうやって、なぜ、5W何も使われてない説明にハイそうですかと言えるわけがない。
ましてやカルト集団絡みで悪用されたらたまったもんじゃない。ドール事件だってあったわけだし、学院での騒動これ以上の頻度で起きたらどうするつもりだろう。
「資源の一言じゃ何もわかりませんよ」
kyo「じゃ、ラッダァを回復させるために必要な資源」
「…先生を?」
回復というワードに疑問を持つと同時にまだ動けない状態ということを理解。
てかこの石が必要って事は、だ。
「あの人は…自分から闇属性を後天的に得た…?」
kyo「そ、しかも当時問題児や劣等生だった俺らを巻き込んで」
キョーは俺がカゴに詰め込んでいた魔鉱石のカケラを掴むと、普通ならば歯が砕けてしまうところ、彼は難なく噛み砕いた。するとたちまちキョーの顔の右半分に黒い紋様が浮かび上がる。
俺はコンタミの補習を思い出した。
『会得した反動で半分魔人になった者』
魔人という言葉が出ているにも関わらず、またさらに魔人と出てきてあの時は理解ができていなかった。
魔人にはおそらく２つの意味がある。
闇属性に堕ちた者を指していたものから蔑称と使われるようになった意味。
そして目の前のキョーのように、魔法に飲み込まれかけているという意味での魔人。
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年10月25日 12時
