エラー！光と闇のぶつかり合い！ ページ15
「よう特待生」
さち、と着地をして仁王立ちで主人公を見下ろす。
怯えている表情のくせして瞳の中には怒りと嫉みの色が見える。これはやはり自分の存在意義の自覚を持たせねばなるまい。
幸い事件が収束して間もない今は、さまざまな声が飛び交っているのでそこまで俺は注目されていない。
「なんとか問題は収まったところ悪ぃけど、今から俺はそこらじゅうにある沢山の闇の粒から魔獣を再び出現させる」
lu「な、何言って…⁉︎そんなことしたら本当に誰か死んじゃう!」
「したくねぇなら自分の持つ力使ってなんとかして見せろよ。らっだぁのことも助けなかったんだ、魔力は有り余ってるよなぁ？？」
てっきり側にいたウツが何か言ってくるかと思ったが、黙ってこちらを見ている。さすが、修羅場は慣れているのか。
試しにミドリの近くにあった粒から魔獣を出現させる。
気づいた生徒たちの悲鳴と、ミドリの魔法で倒された魔獣の最後の叫びがホール内を染めた。
lu「やめて！どうしてそんな事を…⁉︎」
「質問し返してやるよ。どうしてすぐに闇の粒を消そうとしない?
まさかまたはしゃぎすぎて魔法が使えないのかw」
lu「……使えるよ。この場の闇を全部消し去ることができるくらいの魔法が……！」
ほう。ならばなぜ…
「どうしてラッダァ先生の怪我の手当てをしなかった?
そもそも魔獣が来た時にお前はどんな行動を取った?仮にも生徒会に所属していて特待生というお飾りの称号だって持ってる。
まさか恐怖で動けませんでしたなんて言い訳…しないよなぁ?」
一呼吸置いて、俺はルナに軽蔑の眼差しを送る。
「俺はお前を許さない。粒を片付けたいならとっととやれ」
言い放った直後、パシンと乾いた音がした。
lu「貴方だって…、貴方だってたくさんの人を悲しませたり危険な目に合わせてるくせに…！」
「ふ、ふふ、、、あっはははは！」
笑いが止まらない。
立ち上がったルナは魔法をかける前に俺の頬を叩いた。そして主人公がしてはいけないような睨みを見せてからホールの中心へと移動する。
(あぁ、やはり___________)
怒りが止まらない。
ぴき、という音と同時に廊下で捕まえていた魔獣たちが放たれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 760人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんべべ | 作成日時：2021年10月25日 12時
