290. ページ43
降谷side
バスに乗り込む際に、園子さんから声を掛けられた。
園｢安室さん♪私達は前の方に座るんで、Aと後ろの方でゆっくりしててくださいね！｣
安｢気を使って下さりありがとうございます。
お言葉に甘えて2人でゆっくり話をさせて貰いますね｣
園｢安室さんにはお世話になってるもの！このくらい当然よ！｣
安｢そんなことはありませんよ。
でも、今回は甘えさせてもらいますね♪｣
園｢折角参加してくれたんだもの！楽しんでくださいね〜！｣
｢安室さん？園子ちゃんと話してましたけど、どうかしました？｣
安｢いえ、荷物を乗せたようですし、僕達も乗りましょうか。｣
｢はい、って！また手を繋ぐんですか！？｣
安｢何ともないと仰っていたじゃないですか｣
｢そうですけど…！｣
安｢皆さんをお待たせしてますし、早く乗りましょうかAさん♪｣
何時もは、Aの周りには人がいるため手を繋ぐどころか触れることも難しい。
だが今は、安室透として蘭さんや園子さんの前で告白した為、気を使って二人にしてくれている。
それに、降谷零としてはしないような事も安室としてなら出来る。
それが嬉しくて何回も手を繋いだり、Aに触れたりした。
バスに乗り込んでからは、他の人と少し離れたところでAと二人になれる。
Aは、少し不満そうだが嫌がっている訳では無いようで、安心と期待が募る。
ヒロは隠しているようだが、この前の休みはAと出かけていたことを知っている。
何故二人で出掛けたのか、その時に何があったのかは知らない。
それでも、二人が付き合いだした様子はなかった。
なら、まだ俺にもチャンスはあるんだろう？
そんな思いがあってか、普段は言わないようなことを素で言ってしまう。
それで照れてしまったのか、Aは寝ると言い出した。
少しでも触れていたいから肩を貸すと言えば、その提案を蹴ったと思うと倒れてきて、俺の足の上に頭をのせてくるA。
驚き、Aに声を掛けるが余程眠かったのだろう、少し呻き声を漏らしたかと思うと寝息をたて始めていた。
信頼してからか、寝顔を見せてくれるA。
その寝顔が可愛く、頭を撫でると嬉しそうに微笑んだ。
その寝顔をこっそり撮ったことは、Aには秘密だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜桜 | 作成日時：2020年4月3日 23時
