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ここは中高一貫のキメツ学園
私は高校からの編入でこの学園に通うことになった。
私は生まれた時から何かが抜けている気がした。どこかが悪いとかではない、何かが抜けている気がした。
いつも、その欠けている何かを探しながらそつなく平凡な毎日を過ごしてきた。
そんな私がなぜこの学園に入学することになったかと言うと、何故かこの学園に入らなきゃ行けない、そんな感情に囚われたからだ。
何故かは知らない、それでもこの欠けている何かを探してこの学園に来た。
ただそれだけだった。
キメツ学園は変人ばかりが集まると言われているだけのことはある
実際、初日から怒られている人がいる。
しかも、三人もだ。
一人目は竈門炭治郎君
初日からピアスを着けてきていたらしく、外せと言われても外さないらしい
二人目は嘴平伊之助君
シャツは前全開、裸足で走り回っていたらしい
三人目は我妻善逸君
髪が金色だからと殴られていた。
本人によれば地毛らしいので可哀想だとは思った
この三人とは今日初めて会うはずなのに何故か懐かしい気持ちになる。
今まで感じたことの無いような思いだ。
そんな不思議な感覚に囚われているうちに自己紹介の番が回ってきた。
「高校から編入してきました、天野Aです。
よろしくお願いします。」
平凡に過ごせればそれでいいと思い、在り来りな挨拶をし、軽く笑顔を浮かべる。
頭を下げている時に視線を感じ、顔を上げると驚きの表情を向ける三人と目が合った。
何か変なことをしただろうか?
そう思いながら何事も無かったように座り、外を見る。
これからの三年間で、何か見つけられればいいのだけれど…
平和にそつなく平凡な毎日を過ごせればいいな
そんなささやかな願いは叶いそうになかった…
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作者名:夜桜 | 作成日時:2020年3月12日 2時