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寝る前に決めた目標を達成するべく、萩原さんが寝付いた後と朝早くにお散歩兼見回りをすることにした。
と言っても、朝の散歩は割と前からしているし、夜も例のビルを見に行くくらいですぐに帰ってきてる。
あ、ちなみに、ジンさんとめちゃくちゃ遭遇するようになりました。
たまにウォッカを連れて、私の散歩コースに姿を現すようになった。
結構私の事気に入ってくれてるのね。
だって、朝の散歩をだいたい同じ時間にしていれば、その時間帯にお散歩コースに良く現れるようになったもん
最初は怖かったけど、私を撫でる顔が物凄く穏やかで、本当に黒の組織のジンか?って疑うくらい
いいのか悪いのかよく分からない習慣?がつきだして1ヶ月ちょっと経った頃
夜の散歩の時間、珍しくビルの上から人の気配を感じる。
まさか、今日があの日なの…?
音を立てる訳にはいかないため、猫の姿で急いで上へと駆け上がる。
登った先では赤井さんから奪った拳銃を、景光さんが胸に当てがっているところだった。
ということは、もう少ししたらバーボン…降谷さんが駆け上がってきて、あの最悪な出来事が起きてしまう。
それだけは阻止しないと…!
「
ス「うわ、猫?何故こんな所に…」
ラ「そんなことはどうでもいい。その拳銃をこちらに寄越し、大人しく保護を受けてくれ」
ス「俺は日本警察だ。そう簡単にその提案には乗れない」
ラ「しかし、この状況を脱するにはこうするしかないと思うが?」
「
どうにかしないといけないと興奮したまま見守っていれば、階段を昇ってくる音が響き出した。
その音を聞き、リボルバーを持つ手を緩めてしまった赤井さん。
そして、その隙をついて引き金を引こうとするのが見えた瞬間、銃に向かって全力の頭突きをする。
その瞬間、パァン!と銃声が鳴り響いた。
痛みを堪えつつ景光さんの方を見れば、弾道がズレてくれたのか不発に終わっていた。
私の行動に驚いている景光さんから、銃を赤井さんが奪い返したのを見てホッとする。
そしてそこに降谷さんが到着した。
今のこの謎の状況を見て少し戸惑っている中、ポツポツと話を始めだし、どうにか話が纏まったみたいだ。
良かったとひと鳴きし、バレないようにこっそりと屋上を後にし、萩原さんの寝ている家へと帰る
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作者名:夜桜 | 作成日時:2021年6月28日 8時