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覆面で来ていた人が居たため、その車を拝借して白石家へと向かう。
その間も何故か無言で気まずいけど、少しの辛抱だと言い聞かせて道案内に徹した。
気まずいままようやく家に着いたため、お礼を言いながら車から降りる。
「特に何も出せませんけど、どうぞ」
松「…なんつーか、デケェな」
萩「これが白石ちゃんの家…?」
「実家ですよ。親が海外に行っててほぼ一人暮らしですけど」
松「親、いい所に勤めてんだろうな」
「外資系企業とは聞いてますけど、詳しいことは聞いてないですね。ほとんど会ったことないですし」
萩「……えーっと、とにかく上がらせてもらうね」
…やっべぇ、話題間違えた…
二人して気まずそうな顔しちゃったじゃん!
私は会ったことないけど、小さい時から本当に離れて暮らしてるっぽいからなぁ…
「あーっと…さっきのあんまり気にしないでくださいね。私が日本が良いって我儘言って残っただけで、家政婦さんもいましたし」
萩「それでも殆ど会ったことないって、それだけ小さい頃から離れて暮らしてたんでしょ?」
松「萩原、あんまり他人の家の事情に首突っ込むな。」
萩「それでも、やっぱり気になるだろ?」
「自由に過ごせて楽しかったくらいですから。
さ、今日の話をするんでしたよね」
萩「……わかった。じゃあ、色々と聞かせてもらえる?」
松田さんの助けもあり、どうにか話を本来の方へと向けた。
正直あんまり話したくないけど、白石Aの話をしてるとどんどん重い話になりそうだからなぁ…
一先ず集中しながら、真実と嘘を上手く合わせながら答えていく。
全部が嘘だといずれバレてしまう。それでも、真実も混ぜていれば分かりにくくなり、それが何時の間にか真実になっている。
さて、どういう反応をされるんだろう。
松「他の奴らから聞いた話と辻褄は合ってるし、こんなもんで良いんじゃねぇか?」
萩「だね、事情聴取に付き合ってくれてありがとね」
「いえ、お二人こそお疲れ様でした」
松「さて、ここからは警察とか関係なく話をさせて貰うぜ」
「え"」
松「んだよ、その反応」
萩「怒ったりするわけじゃないから安心して?」
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作者名:夜桜 | 作成日時:2021年6月28日 8時