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2つ目の爆弾である病院のを見つけたのが早かったからか、まだ警察の面々は来てないみたいだし、最初の爆発もまだみたい。
さて、あのクソ野郎をこの中から探し出して突き出してやらないと!
それか、せめて顔を2、3回引っ掻いてやらないと気が済まないんだよね!!
私の大事な推し達を…!!思い出したら余計に腹立ってきた!!!
少し上の方から観覧車が見える位置を何度も見て、あの忌々しい犯人を探す。
見つけ出すのに手こずっていると、警察が暗号を解いたのか駆けつけてきた。
そしてその中に見覚えのある方が…
やっぱり何がなんでも松田さんを観覧車に乗せたいのね…!
あーっ!もうっ!
見つかったら面倒だし、一旦猫の姿になってもう一度探そう!
そう思ってるうちに松田さんが観覧車へと近付く。
でも、まだ小さな爆発も起こってないし、猶予はあるはず…
そう思ったその瞬間、操作室が爆発し観覧車の制御が効かなくなる。
クソッタレ!モタモタしてる暇はないってことね!!
急いで猫の姿に戻って人の波の中に飛び込む。
すると、観覧車をジーッと見つめる見覚えのある男が立っていた。
っアイツだ!!
見つけた瞬間、全速力で犯人の元に走る。
佐藤刑事の声が聞こえるってことは、松田さん乗り込んじゃったのね…
もう!何かなんでもこの犯人を痛めつけてやる!!
最後数メートルを走り抜け、勢いのままに飛んで携帯を持っている手を引っ掻く。
ハッ!痛いでしょ!この日のために研ぎまくって鋭くしといてあげたんだからねぇ!!
そう心の中で叫びながら、痛みで落とした携帯を何とか咥えて走り出す。
体の小ささを利用して人の足元をスルスルと走るけど、犯人はそうもいかない。
爆発でパニックを起こしたお客さんに阻まれて、全く追いつけてないもん。
あっという間に佐藤刑事達が居る場所へと辿り着き、足元に奪ってきた携帯を置いてひと鳴き。
佐「あら?貴方、萩原くん家の子じゃない?」
「
佐「ん?コレは…誰かの携帯?どうしてこんなものを持ってきたのかしら?」
目「どうしたんだね、佐藤君」
佐「目暮警部、それが…萩原くんの飼い猫が誰かの携帯を咥えて来たみたいで」
目「ふむ…悪さをするような子には見えないがな。」
佐「はい、萩原くんもいい子だと話してました。」
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作者名:夜桜 | 作成日時:2021年6月28日 8時