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第十二話 ページ14

Aが来てから数日がたった、しかし何も変化がないまま時は過ぎていく。

こちらの世界と魔法界の時間軸が同じなのか、それとも向こうの方が早いのか、此方が早いのか。

日に日に焦りは積もるばかり。



息抜きをしたらどうだ、としのぶからの提案により興味本位から柱稽古を見ることにした。

此処は宇髄邸……の、上空である。

本来ならば箒が無ければ飛べないが、死喰い人の一員であるAは箒を持たずとも飛べるのだが、如何せん目立ちすぎるその様子はあっという間に隊士達の視線を釘付けにしてしまう。



「あぁ?テメェら何ぼさっとしてやがる!!」


その様子に気がついた宇髄は隊士達の視線の先へと目を向ける。

その先には上空から此方を無表情で見下ろすAの姿。

流石の宇髄も驚いた。それもそうだ、女が上空で佇み此方を見下ろしているのだから。
とんだホラーである。


彼らの視線に気が付いたAはそのままするすると地上へと降りてくる。


「おいテメェら、呆けてねぇでさっさと走ってこい!!」


流石にこれ以上はまずいと思ったのか、宇髄は再び稽古を再開させる。

渋々といった様子で走り始めた隊士を見送ると、Aへと向き直った。



「…何か用か」


「用がないと出かけちゃいけないのかしら、あと気安く話しかけないでよ。」


「はっ、ド派手に愛想がねぇな。」


「私に愛想は要らないわ、私がこうべを垂れて敬愛を示すのはただ一人よ。」


「…そうかよ。用がねぇならさっさと他所にいけ、お前が居ると彼奴らの気が散るからな」


「お前に指図される筋合いは無いわよ。私は私のやりたいようにするだけなんだもの」


両者の間に沈黙が流れる、しかし折れたのは宇髄だった。
Aに背を向けるともう構うつもりはないのか、稽古へと集中し始める。


Aはただ黙って人間達の様子を眺めていた。

何が彼らをここまで動かすのか、鍛えたところで非力な人間には変わりないと言うのに。

理解が出来なかったのだ。

生まれた時から受けてきた教育、叩き込まれた純血主義。
両親はアズカバンへと投獄され、終身刑とされた。

何も疑わず、教えられる事全てを素直に受け取ってきた。
マグルは弱い、マグルは穢らわしい、純血であれ、純血こそが至高であると。

穢れた血を許すな、騎士団には弱味を見せるな、服従するべきは闇の王ただ一人であると。


だからこそ分からなかった、家族の為に、他人の為に、命を掛けるその考え方が。

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waiz - ハリポタと鬼滅の小説初めて見させて頂きました!とても気になり更新が待ち遠しいです! (2020年10月31日 23時) (レス) id: c8dc595a97 (このIDを非表示/違反報告)
nekonatsu6(プロフ) - ハリーポッターと鬼滅!最高です!続きがめっちゃ気になります!! (2020年8月7日 13時) (レス) id: d11df75cc6 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - あおいつばめさん» このふたつってあまり組み合わせを見かけないのですが、合うんじゃないかと思って書き始めました!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2020年6月8日 9時) (レス) id: 188c19254d (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - ほたるさん» 今、結末を考えていますが色々な結末が浮かびすぎて、分岐もいいかもしれないと考えております!!更新がまちまちになってしまいますが、どうぞ引き続きお楽しみください!! (2020年6月8日 9時) (レス) id: 188c19254d (このIDを非表示/違反報告)
あおいつばめ - うわあ、ハリー・ポッターも鬼滅もどっちも半端なく好きっ!! (2020年6月6日 8時) (レス) id: f654d8bd28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あずは | 作成日時:2020年5月16日 15時

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