12*監察官視点 ページ12
見習い期間が再びやって来た。
今回は女性が二人…一人は高校生、一人は私より少し年上。
推奨している訳では無いし、人間としての幸せを考えるなら【人と刀剣男士】との恋愛が禁忌であることは変わらない。
見本になってはいけないからと、花咲さんや清光達と話し合った上で見習い研修中は明石国行との接触は控え、恋仲と言うことも内密にしている。
「本丸の案内は俺がしょうか？それとも主も一緒に回ってくれるかな？」
レベルを上げたい打刀衆や蛍たち大太刀は本丸にいることも減り、国行に至っては「お休みは最高です」なんて言いながら内番やお昼寝に勤しんでいる。
そして隣で優雅な笑みを浮かべているのは、来たばかりの山姥切長義だ。
事務仕事もだけど、偽物君と呼ぶ国広の方の山姥切に負けたくないらしく出陣も頑張ると近侍を申し出てくれているのだ。
『私も一緒に案内します。
他の本丸で審神者のいろはを聞いてきていると思うので、家では刀剣男士達との生活面での関わりを知っていただければと思います。』
*
「お疲れ様。俺が見てきた中では特にキミは変わった審神者だね。」
見張りと称した短刀くん達に見習いさんをお任せして、通常業務に手を付けていれば山姥切はこのようなことを言う。
彼は元々は政府に所属していた刀で、道中見つけた訳でも、鍛刀で来てくれたわけでもない。
ここにいる他の人達とも違った距離感があるのは事実。
『えっと…変わってる？変なのかな？』
「変ではないよ。変わっていると言っても良い意味でだから誤解しないで欲しいな。」
出されたお茶に口を付けつつ言葉の意味を噛み砕くも、やっぱりよくわからない。
「政府に所属していた時に監察官として様々な審神者、本丸を見てきた。
大半が男性が取り仕切る場だったよ。
力を得た人間は欲に駆られることもある。
…しかし、キミは刀剣男士を自分と同じ人間としてみている。」
そう言うことか。
…私もそう言う審神者、役人を見てきている。
刀剣男士を物として扱い、私利私欲の為に振るう者を。
『綺麗事かもしれないけど、私にとってここの皆は家族も同然だから。』
「…確かに政府の講習や他の本丸では、見習いに生活するための研修なんてしない。
人間が幼き頃に学ぶ情操教育のようだ。」
『…こんな研修で研修費もらうのって政府的には図々しい、よね？』
笑った山姥切がやけに美人で「問題ないよ」というからつられて笑った。
続く (更新停止中)
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名無し73132号(プロフ) - このシリーズ大好きです！これからも楽しみにしています！ (2020年1月19日 0時) (
レス) id: e9b86ead75 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 睡さん» コメントありがとうございます〜！久しぶりに人からコメント貰えたから嬉しいです♪国行かっこいいですよね！更新遅いですが頑張ります (2018年11月18日 19時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
睡 - このシリーズすごく好きです！！頑張ってください！国行がかっこよくてすごくすきです！ (2018年11月17日 19時) (レス) id: 700c135c09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2018年11月9日 0時
