105*笑い顔に浮かれたんだ ページ8
鶴丸国永 side
久しぶりにキミが笑った顔を見せてくれた。
顕現した頃はよく笑っていたのだが…まぁ俺や他の奴らの好意が原因で太刀には身構えるようになってしまったんだけどな。
さすがに若い娘にむやみやたらに触れたりしたのはダメだったな。
俺だって最初はどうかと思ってはいたんだけどな。
三日月や髭切に掻っ攫われるんじゃないかと気が気でなかった。
『報復はしないよ。小夜に聞かれたらまずいわね。』
｢下劣なやつにまで優しくする必要ないだろうに。｣
歩を進める主の後ろを着いて行くのは、ちょうど暇をしていたし側に居たいとも思った。
辿り着いた先は執務室で主は定位置の座布団に腰を下ろすから、俺はソファーに座った。
『確かに無駄なことをされたし、今もこんのすけの事で悩まされているけど。
うーん、審神者になれたこと、スカウトされたことには感謝しているの。
平凡だった私が神様の皆に会えて歴史を守らせてもらえてるのは誇りなの。
もちろんあなたに、鶴丸に会えた事も私にとっての誉れよ。』
｢誉れ、か。｣
『誉れよ。
ちょっと電話かけるから静かにしていてね。』
受話器を顔と肩に挟み、手探りでなにかを探しているのを見ると電話をかける前に必要なものを揃えたらいいんじゃないかと思うぜ？
どうやら紙とペンを探していたらしい。
『第三特務課歴史保護部第89本丸審神者です。担当の方はいらっしゃいますか。
取り急ぎ確認したいことがあります。』
無駄に長い肩書を噛まずに言えたことに称賛の意を込め主を見れば目が合い、電話はスピーカー機能にしてくれ俺にも会話が聞こえるようになった。
『書類拝見しました。薬の服用はやめたのですが、こんのすけという管狐についてお伺いしたいのですが。』
【これから89本丸の担当をすることになりました花咲です。今後ともよろしくお願いします。
薬は今後一切飲まないで下さい、残りは政府に送って頂きます。
こんのすけについてなのですが、やはりおりませんか…前任が黙秘を続けている為こちらも所在を掴めてなく。
89本丸との契約は済んでいるようなので本丸に憑いているはずなのですが】
｢なら前任に会いに行こうぜ？
口を割らせればいいのだろ。キミは報復を望んではいないが俺は腹が立ってしかたないぜ。｣
『ちょっ、鶴丸！』
【そうして頂けるとこちらとしては有り難いです。】
新しい担当の女は了承した。
隣の主はあきれ顔だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 709人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんご - このお話、すごく大好きです！ 幸せな時間をありがとうございました！ (2017年8月22日 1時) (
レス) id: 6adc5ff639 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - そうなんですね。大丈夫ですよ。モカさんのペースでして下さい。 (2017年6月13日 0時) (レス) id: faf2d771f3 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - ユナさん» コメントありがとうございます。刀剣は停滞気味の更新になりそうです。最後まで読んでくれてありがとうございました！ (2017年6月13日 0時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 完結おめでとうございます(*^^*)やっぱり、モカさんの作品大好きです。出会えたことに感謝ですね。次回作も楽しみにしてます。 (2017年6月12日 23時) (レス) id: faf2d771f3 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - ふわさん» こんにちわ、コメントありがとうございます。明石好きってなかなか居ないですよね…刀剣の最推しが明石なので理想を書きました。今は眠くないですか？最後まで読んでいただきあまつさえコメントまで頂けて本当に嬉しいです。 (2017年6月12日 14時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モカ
| 作成日時：2017年1月24日 23時
