99*手当のち外出禁止 ページ2
『可哀想な人…それなら国行こそ可哀想な神様じゃない。』
｢そうですか？
泣きすぎや。こんなとこ他のヒト等に見られたら斬られてしまうで、自分。..もう手遅れかもしれへんけど。｣
あからさまにまずいと言う顔をする国行を不思議に思い、後ろを振り替えれば光が反射してメガネの奥の瞳は見えないが口許は笑っている薬研が医務室の入り口に立っていた。
その後ろには釣り帰りの３人の姿も。
｢大将。こんなところでなにしてるんだ？
まさか泣いたりしてないよな。｣
『おかえりなさい。はしごから落りるときに足捻ったみたい。』
｢はしごから？
たいしょ..頼むから俺のいない間に無茶しないでくれ。肝が冷える。｣
それさっき近侍にも言われたわ。
極て帰ってきた薬研は迫力が増していて大将怖い。
明石の顔を見るも助けてくれる様子はないらしい。
...本丸最強の短刀が怖い。
｢見せてみろ。｣
『痛っ…薬研さん…痛いです。
足は捻ったけど、国行が間一髪でキャッチしてくれたから落ちてはないのよ！』
｢こりゃ捻挫だな。一週間は安静にしていてくれ。｣
｢なら大将は現代に帰らないの？｣
様子を見ていた信濃が小首を傾げながら薬研と私を交互に見て、そこで二日後に帰ることを思い出した。
少し動かすだけで痛いのに、たくさん歩く予定がある帰還は現実的に考えて厳しいのでは…
顔を見合わせた薬研も理解しているのか、申し訳なさそうに眉を下げていた。
｢でずにーらんどはまた今度だな。｣
『清光楽しみにしていたのになんて言おう。』
｢ちょっと待って？そこって現代の遊園地とちゃうの？蛍に行きたいせがまれたので知識としてはわかるで。
主はん実家に帰るんとちゃうの？｣
あ…と漏れた言葉はもう手遅れだった。
素直にストレス発散の為に遊びに行く予定だったと話せば、薬研もすまねぇなと笑う。
｢そんなん浮気ですやん。｣
｢夫婦喧嘩は犬も食わない言うから俺たちはお暇するぜ。
大将、絶対安静だからな。｣
しんと静まる部屋は薬の匂いが舞うだけ。
距離を詰められことに驚き瞳を閉じれば、身体は宙に浮きゆっくりと動き出す。
抱えられたまま、辿り着いたのは来派部屋。
つまんなそうにあぐらをかく国行を尻目に捻挫した足に響かないようゆっくりと足を寛げる。
捻挫痛い、気を付ける、と誓いながら。
『２人は？』
｢蛍は今剣や三条の人らと、国俊は山伏はんと修行や。」
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りんご - このお話、すごく大好きです！ 幸せな時間をありがとうございました！ (2017年8月22日 1時) (
レス) id: 6adc5ff639 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - そうなんですね。大丈夫ですよ。モカさんのペースでして下さい。 (2017年6月13日 0時) (レス) id: faf2d771f3 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - ユナさん» コメントありがとうございます。刀剣は停滞気味の更新になりそうです。最後まで読んでくれてありがとうございました！ (2017年6月13日 0時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 完結おめでとうございます(*^^*)やっぱり、モカさんの作品大好きです。出会えたことに感謝ですね。次回作も楽しみにしてます。 (2017年6月12日 23時) (レス) id: faf2d771f3 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - ふわさん» こんにちわ、コメントありがとうございます。明石好きってなかなか居ないですよね…刀剣の最推しが明石なので理想を書きました。今は眠くないですか？最後まで読んでいただきあまつさえコメントまで頂けて本当に嬉しいです。 (2017年6月12日 14時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2017年1月24日 23時
