�〔気い覆虧磴┐侘匹い任靴隋�【明石国行】

43*保護者の保護者？ ページ44

蛍丸 side



｢気持ち悪っ..｣


咄嗟に出た言葉にまずいと思っちゃったけど、
気持ち悪いのは本当だから訂正はしない。


主は苦笑いのまま俺を撫でて行き場を無くして彷徨っていた手をもう片方の手で握っている。



｢気持ち悪いって地味にショックなんやけど..｣


｢だって国行が頭撫でてほしいんでしょ？
気持ち悪っ..｣


｢に、２回も言わんといて..
主はん〜蛍が反抗期や〜。｣



どっちが保護者何だか。
出陣での土汚れや返り血を洗い流しに行きたいのに..


確かに主に頭撫でてもらうのは気持ちよくて嬉しい気分になるけど、撫でて貰うのはいつも短刀や脇差の一部。

あと太刀...あ、国行も太刀か。



｢主、仕方ないから撫でてあげて？｣


『｢へ？｣』


二人揃って間抜けな顔をしていて、少し困る。
見つめあった国行と主は、特に主は恥ずかしそうに眉をハの字にしてる。

国行はまたいつもの煽るような顔で自分より背の小さい主に合わせて屈む。




『触っていいの？
髪、きれいにセットしてるから触られるの嫌なのかなって…』


｢えぇですよ。｣


俺を見たあと、そっと手を伸ばして国行の頭を撫でれば、国行も国行で嬉しそうな顔で笑ってる。


『あ、髪…柔らかい。』


｢おおきに。
さて、近侍頑張れそうですわ。｣




｢やっぱり気持ち悪い。｣



それだけ言い、俺は浴場へと足を進めた。
振り返れば楽しそうな国行の横顔..



*


｢おぉ！
蛍丸か、小さすぎてわからなんだわ。｣


お湯に浸かっていると大きすぎる岩融がやって来て、お湯に浸かるとともに波を起こした。

俺は小さいかもしれないけど、岩融は大きすぎる。



｢なんだ？悩みでもあるのか？｣


｢これは悩みなのかな？
真面目で働き者、料理が上手で優しい者、怠け者だけど面倒見の良い者..誰を選ぶ？｣


｢俺がか？旨いものを作ってくれる奴がいいぞ。
..お前の保護者も主を欲しているか？｣



岩融の質問にはどう答えて良いか分からない。
国行は...きっと話してはくれないから。

俺は協力したいけどね。

でも回りには一期や光忠、鶴丸だっていて、その中で国行が勝てることって...



｢機動が早いくらいしかない..!!
あとメガネ!?｣


｢お、落ち着け。
人の身体を得てして恋をして。
その結果がどうであれ、その者にとっては今後の糧になる。
ここで悩んだとして、選ぶのは我らが総領の主だ。｣



大きな手が頭をわしわしと撫でる。
主とは全然違う大きな手が。



｢そうだよね。｣




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