この想い【伏黒恵】

辛いこと ページ31

『し、しょう』

思い出せば出すほどに、苦しく、悲しく、悔しく、なる

何度も後悔した。

(私が、いたから?

私が、止められてれば…)

今更どうしようもないのに

『私が…悪かった、のかな?』

(教えて下さい、師匠)

答えなんてない答えを


〜翌日〜

『ふっんんんんー…はぁ〜、眠い』

重い瞼を擦り、伸びをする

『今日は…祝日、そして仕事なし』

カレンダーを確認しながら一人つぶやく

『一年はまだ任務』

(…っ!!)

サッと振り返る

誰もいない…当たり前だ

(あの時の、気配…)

『はぁ…はぁ…はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…!!!』

息が荒くなった、そこで意識は切れた




〜???〜

ずっと水の音がする場所に赤い花が咲いてる

足を動かすとチャポチャポと音がする

その波紋で花が揺れる

見覚えのある花

これは








彼岸花だ


気づけば水が赤くなる

人の手が私の足を掴む

[…………………!!!!]

[……!!………!]

何を言っているのかわからない

それなのに恐怖を感じる

怖くなり自分の手を見た

赤く染まった自分の手を

目の前の自分が笑っている

黒い顔に白い三日月の口

赤く染まった体に

血のついた刃物

もうひとりの私が刃物を振り上げる

『っ!!!!』

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