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7*ありがとう ページ8

「ちょ、……と、とりあえずどっか入る?!ここ出たらカフェあるよね?!Aちゃ、……あ、ごめん名前呼びとかいきなり、え、どしよ、…えっと」






泣きながら笑ってしまった。





天宮くん、相当混乱しているみたい。




「いい、……名前でいいです、」






「…………そか」





じゃあ。と呟き、一呼吸置いた天宮くんは、涙でくしゃくしゃの顔をした私にハンカチを差し出して、控えめに私の手を取った。





「Aちゃん、時間ある?」














天宮くんに連れられて入った喫茶店で、半泣きのまま説明をする。






天宮くんが中学のころやっていたバンドに出会い、孤立していたときによくライブハウスに通ったこと。




天宮くんの歌に、何度も勇気をもらってきたこと。





その天宮くんがこの高校に入ると聞き、ただひとことお礼を言いたくて、受験を乗り越えたこと。





おかげで大切な友達と出会えて、毎日本当に楽しいこと。







ただ、1年生のときは軽音部のLIVEが5回あったのに、その5回とも予定が合わなかった。



クラスも遠かったし、合格してからよく考えたら、押しかけてお礼を言う勇気なんてあるわけもなく。


そして廊下ですれ違うということも、本当にただの1回だってなかった。






正確に言ったら人だかりを見て、あー天宮くんがあの中に埋もれてるのか、っていうのはあったけど。







「だから、……だから…天宮くん。本当に、本当に、ありがとう」







精一杯のお礼。

やっと、やっと言えた。









「……こちらこそありがと!」









「へ、」







「聴いてくれてた人が、あんな小さいライブハウスに集まってくれた人が、ここにいるなんて。嬉しい」






「天宮くん……」





「………覚えてる?

俺さ、いつもLIVEの最後に言ってた。


ここにいる人が、もし辛いことや、悲しいことがあって、前に進めそうにない時は」





「僕のこんな拙い歌だけど、最後まであなたを応援し続けます」






「………覚えててくれてるの……?!」





「天宮くんが、真剣に言うから。…中学生でもこんなにしっかり前を向けるんだな、って、………かっこいいなって」






「………いま思うと恥ずかしいけどさ」







支えになったって言ってくれる人に会えて、嬉しい。




照れ笑いする天宮くんは、間を持たせるようにミルクティーを飲んだ。






「………今日から友達だから、ね」






「は、はいっ」

8*突然の。→←6*出会えたことが



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イリカ(プロフ) - わ!楽しみにしてます!これからも頑張ってください!! (2018年6月3日 15時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» そんなことないですよー!今はまだちょっと言えないんですが、本編の終わった直後にそのアイディアがちょうど入れられそうな番外編の構想があるので、楽しみにしていただけたらと思います…!多分月に憧れての方に入るので…! (2018年6月3日 6時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
イリカ(プロフ) - いえいえ、無理なお願いをしてしまい、本当に申し訳ないです。すみません!これからも楽しく拝読させていただきます!! (2018年6月2日 23時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» 本編に入れることは叶わなそうなので、それは申し訳ないです!> < (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» ありがとうございます…!リクエストすっっっごく嬉しいです!!実はお話の展開が最後まで固まってしまったところなので、最終回の後に更新する番外編で、そのアイディアでお話書かせてもらってもいいでしょうか…?!私もぜひぜひ書かせてほしいです、、! (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきおと | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年8月16日 0時

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