31＊欲求だなんて ページ32
小さな星が散りばめられた、大きな紺色の傘を握りしめ。
Aの家の前で、俺はめちゃくちゃ後悔してる。なんで相合い傘しようなんて言ったんだ、
いや、もちろん出来たら嬉しいけど、
…最強に緊張する！！
いやでも、俺はライブで告白出来たんだし。
大丈夫、
あぁ、でもやっぱ心配だ。
「ううぅ……よし、」
思い切ってインターホンを押す。
ピーンポーン…
少しの間のあと、がちゃ、と扉が開いた。
「天宮くん！」
俺を見るなり嬉しそうに、にっこりとして。
ぱたぱたとこちらへ歩いてきた彼女をおいで、と傘に入れてあげる。
俺は、てっきり彼女が、いつもみたいに照れて下を向くだろうなって、…緊張を解いてあげるつもりで。
でもAは、そのまま俺を見つめてきて、
身長差のせいで自然な上目遣い、
「誘ってくれてありがと！！」
とか。
「っ、え、」
近い。可愛い。
…触りたい、
待って、変態っぽいよね、この思考。
俺は挙動不審なのをごまかすように、Aを左手で目隠しした。
「へ、」
「…あのね。それ反則すぎるって、いうか、……ごめん、ちょっとだけ待ってください…」
とりあえず落ち着け…！
自分に言い聞かせ、目を閉じて深呼吸。
抱きしめたい、そんな衝動を抑える。
最近はこういうことが多い。
自分でも気持ち悪いと思うけど、会うと抱きしめたくなったり、頭を撫でたくなったり、
…その、寝る前に変な妄想が湧いちゃったり、キスしたくなったり、
そんな欲求に駆られるほど。
思春期、というやつか、
俺だって人並みに男子高校生だ。
もちろん彼女を傷つけるとか、絶対ないけど。
でも急に抱きしめるくらいは普通にしてしまいそうになるから、
驚かせたくなくて抑えてる。
いち、にい、さん。
心の中で数えて、目隠しを外してあげた。
「……おっけ。行こう、」
「…へ、大丈夫？体調とか、」
「違う、可愛すぎて見れなかっただけで、
あああ、……ご、ごめん、マジで忘れて、俺いま頭おかしい、ので」
「は、はい…？」
彼女は顔を赤らめて瞬きを繰り返し、
「うん、い、行こっか、」
そう言って前を向いた。
ああ、もう、
本当に恥ずかしすぎる。
○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊・○＊
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イリカ(プロフ) - わ！楽しみにしてます！これからも頑張ってください！！ (2018年6月3日 15時) (
レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» そんなことないですよー！今はまだちょっと言えないんですが、本編の終わった直後にそのアイディアがちょうど入れられそうな番外編の構想があるので、楽しみにしていただけたらと思います…！多分月に憧れての方に入るので…！ (2018年6月3日 6時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
イリカ(プロフ) - いえいえ、無理なお願いをしてしまい、本当に申し訳ないです。すみません！これからも楽しく拝読させていただきます！！ (2018年6月2日 23時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» 本編に入れることは叶わなそうなので、それは申し訳ないです！> < (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» ありがとうございます…！リクエストすっっっごく嬉しいです！！実はお話の展開が最後まで固まってしまったところなので、最終回の後に更新する番外編で、そのアイディアでお話書かせてもらってもいいでしょうか…？！私もぜひぜひ書かせてほしいです、、！ (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
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