18*この気持ち ページ19
「優花、なーつめ、おはよ!」
天月くんを家に呼んだあの一件から、結構月日が経って。
「「おはよう、A〜」」
私と天月くんの関係に進展はなく、
気づけば運命のライブ、5月20日まであと5日というとき。
「愛しの天宮くんは体調不良で欠席らしーぞ」
「…………え、」
なつめの言葉に彼の席を振り向くと、本当だ、今日は机に突っ伏す姿が見当たらない。
最近、ずっと無理して作業していたみたいだったから、やっぱり心配ではあったんだけれど。
ていうか、
ちょっとストップ。
「…………や、まって、愛しのって何」
「えー?A、せっかくだから今日放課後、お家に見舞い行ってやりなよ!近いんでしょう?天宮の家。」
なつめは顔のニヤけが止まらないみたい。
「ほら、こういうときは一人暮らしの彼のために、Aの腕の見せ所でしょー?」
なんて、優花まで。
「まって、突っ込みどころ多すぎるよ2人とも………!」
「「だって気になってるんじゃん?」」
「なっ………?!」
見てれば分かるよ!なんて言われてしまって、必死で否定するけれど、
「じゃあ、ライブで他の子に天宮が告白するとしたら?………Aは、それでもいいの?」
ニコニコの笑顔を向けてくるなつめに、何も言い返せない。
「例えばー、お見舞い行かなくて、他の子が行って天宮くんに色々お世話焼いて、天宮くんの知らない一面にきゅんときちゃった…!とか、あるかもだよー?」
優花もきゅっと目を細めて笑う。
「「いーの?A」」
「……………………行きます………」
ああ、
意地になっていても、
"他の子"だなんて、なんでかな、ちょっと嫌かも。
この気持ちは、天月くんと同じものなのかな。同じ「好き」なのかな。
まだ人を好きになったこともない私には、このモヤモヤが晴れることはなくて。
20日はすぐそこまで来ていた。
305人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イリカ(プロフ) - わ!楽しみにしてます!これからも頑張ってください!! (2018年6月3日 15時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» そんなことないですよー!今はまだちょっと言えないんですが、本編の終わった直後にそのアイディアがちょうど入れられそうな番外編の構想があるので、楽しみにしていただけたらと思います…!多分月に憧れての方に入るので…! (2018年6月3日 6時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
イリカ(プロフ) - いえいえ、無理なお願いをしてしまい、本当に申し訳ないです。すみません!これからも楽しく拝読させていただきます!! (2018年6月2日 23時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» 本編に入れることは叶わなそうなので、それは申し訳ないです!> < (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» ありがとうございます…!リクエストすっっっごく嬉しいです!!実はお話の展開が最後まで固まってしまったところなので、最終回の後に更新する番外編で、そのアイディアでお話書かせてもらってもいいでしょうか…?!私もぜひぜひ書かせてほしいです、、! (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ