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14*お家に。 ページ15

「……………あ………!!
これ、は!……………」



しどろもどろになったあと、机の上の紙の束をざっとまとめて自分の鞄に突っ込む天月くん。


そして謎の即席スマイル。






「………だめ、まだお楽しみだから」





「……………最近無理してない?」




「……してないよ?全然平気」





天月くんは嘘をつくのがかなり下手らしい。顔が引きつってるし、髪もぼさぼさだし。






「……………今日も練習?」





「や、今日は何もないからここで色々してたの。帰るよ、今から」





………ちょっと目の焦点合ってない。
これ、大丈夫なの?




「……………一緒、帰ろ?」




「…………え?」



「心配だもん。か、帰るまでに倒れられたら困るし…!ね?!」





「…………片思いされてんの知ってて言う……?」




「……………心配、なんだもん」


友達だろうが、片思いされてようが関係なく、この人のことが心配だ。



そろそろ本当に体調崩しそうな顔してる。





「親御さんたちにも心配かけるんだから、ちゃんと休まないと……」






「…あー…………一人暮らし、だから」






「ええぇえっ?!……そ、そーだったの?!てか高校から一人暮らしの人なんているの…?!」




「…………まあ……あ、ほら、真ん中の席の葉月さんとかも一人暮らしだよ?あとこないだのはしやんとかも」




「ええ、そんなにいたの?!大人の世界…」





葉月さんて既に静かで大人っぽい感じだし。天月くんもこんなに頑張っているし、橋本くんも素敵だし。


私は親といても生活するのに精一杯だけど、みんなは一人暮らしで、高校生なのに全部なんでもしちゃうのか。


なんか凄いな。



けど、



「わ、天月くん、……じゃあ、家帰っても一人で動かなきゃじゃん……!」





こんなに辛そうなのに。




そう思ったら、こんな言葉が出ていた。


「天月くん?今日、……私の家、よかったら、ご飯、とか。…来ない………?」

15*おじゃまします→←13*心配です



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イリカ(プロフ) - わ!楽しみにしてます!これからも頑張ってください!! (2018年6月3日 15時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» そんなことないですよー!今はまだちょっと言えないんですが、本編の終わった直後にそのアイディアがちょうど入れられそうな番外編の構想があるので、楽しみにしていただけたらと思います…!多分月に憧れての方に入るので…! (2018年6月3日 6時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
イリカ(プロフ) - いえいえ、無理なお願いをしてしまい、本当に申し訳ないです。すみません!これからも楽しく拝読させていただきます!! (2018年6月2日 23時) (レス) id: 795815d954 (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» 本編に入れることは叶わなそうなので、それは申し訳ないです!> < (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)
あきおと(プロフ) - イリカさん» ありがとうございます…!リクエストすっっっごく嬉しいです!!実はお話の展開が最後まで固まってしまったところなので、最終回の後に更新する番外編で、そのアイディアでお話書かせてもらってもいいでしょうか…?!私もぜひぜひ書かせてほしいです、、! (2018年6月2日 14時) (レス) id: 591088b3ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきおと | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年8月16日 0時

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