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教室の中に入り

田中くんのノートを見た千夏が

千夏「え、樹こんなのもわかんないの？

数学得意とか言ってなかった？」

と言った

樹「わかんねえもんはわかんねえんだよ」

千夏「こんなのに付き合わされてる松村可哀想…

ご愁傷さまです…」

樹「こいつのスパルタ受けてる俺の方が可哀想だろ！」

北斗「そんなこと言うならもう教えないけど？」

紗奈「樹はもっと真面目に授業受けな～」

3人に散々言われてる田中くんがだんだん可哀想になってきて

見てられなくて

『桃ちゃん、ジュース買いに行こっか』

桃「うん、行こ」

と桃ちゃんとふたりで自販機に向かう

田中くんと同じにされた私も若干しょんぼりしながら

桃ちゃんとふたりで歩いていると

紗奈「ねえ！

先行かないでよ！」

と千夏とさっちゃんが追いかけてきた

千夏「なに～？

樹と一緒にされて拗ねてんの？

かわいいなあ」

と弄られたけど

『そんなわけないじゃん』

と笑って誤魔化した

自販機のある場所に着いて

紙パックのジュースが売ってる自販機の前に立つ

今日はカフェオレの気分かな

お金を入れて、ピ、とカフェオレのボタンを押す

桃「桃はいちごミルクにしよ～っと」

紗奈「あ、新しいやつあるじゃん

これにしよ」

千夏「私も新しいのにしようかな～」

と各々好きなのを買って

ジュースを飲みながら教室へ戻る

戻る途中

今度は田中くんと目が合って

樹「あ、ジュースいいなあ

なあ俺らも買いに行こ」

北斗「ここ解けたらな」

樹「…はあい」

渋々勉強を再開した田中くんに

千夏とさっちゃんが

田中がんばれ～

と声をかける

樹「お～

お前らもな～」

と、難しい顔をして問題を解きながら返事する

『テスト頑張ろうね』

と私も声をかけると

樹「おう、頑張ろ」

こっちを見てにこっとする田中くん

ああ、これが"爆モテじゅったん"てやつか…

と思いながら教室へ戻った

紗奈「Aが自分から声掛けるの珍しいね」

千夏「確かに」

『そうかなあ？』

千夏「明日は雪だね」

今日はたくさん弄られるな

と思いながら

買ってきたカフェオレを飲んだ

それから1時間くらい勉強して解散

帰る時にはもう隣のクラスにふたりの姿はなかった